47GHz Band


47GHzは、つい最近になってQRV局が増えてきたミリ波のBandです。最近になって特注とはいえ、メーカーにも対応してもらえるようなってからQRV局が増えるようになりました。

しかし、現在の所アマチュア的にampできるデバイスを入手することは、ほぼ不可能(絶対不可能ではないのですが)であり、ほとんどの局がダイレクトにミキサーして信号を出したり、受けたりしている状態です。いわゆるダイレクトミクサー方式に頼っています。

 一般的な47G自作ミキサー  

また、ローカルオシレーターもIFに1200MHzを使用したとしても45GHzを高レベルで作成することが困難になるため、整数分の1の周波数を利用した、ハーモニックミキサーという方式であり変換ロス等の効率がダイオードのマウントの仕方によっても大きく違い、職人の技術??が必要になってきます。

ただ、電波を出すだけなら23.5GHzで20dbm程度を作ることは、現在比較的簡単になったことからバラクター方式によって47GHzでも15dbmに近いレベルまで送信出力を上げることも可能です。
また、最近ではMMICによって高出力(100mw程度)も得られる事も出来ますが、一般的ではないようです。
しかし、その技術は24GHzの延長上に有る物がほとんどで、24GHzに取り組んでみた方には、47GHzやこの上の75GHzも技術的には変らないバンドと言えるでしょう。

さらに、電波の出入り口にはコアキシャルリレーも使用することは考えられなくなり、導波管SWなどを利用するしかなくなる為、板金加工の楽しみ(苦しみ)が広がってきます・・・・hi

このバンドは「ダイオード次第の47GHz!?」と言えるでしょう。


「特殊ダイオードじゃなきゃダメなの・・・」

それじゃ47GHzをやるときは、特別なダイオードが必要なのかと言えば、そうでも有りません。
効率の良いダイオードでなくても良いのならば、24GHzまで使用してきたほとんどのマイクロ波ダイオードで実験することが出来ます。
HSE11や1SS105などはもちろんで、三洋のSPDシリーズダイオード等も十分利用できます。
さらに、これらのダイオードをパラにする事で、耐入力を上げて高出力を狙う方法もあります。(マウントがチト大変)

ただ、製作や実験を重ねると欲が出てきて、その効率が気になってきますネ・・・・ (^。^)  現在はビームリードタイプなどのダイオードが実装が困難の中で利用されつつあります。メイコム社のMAシリーズダイオード等はその最たるものでしょう。
これらのダイオードは、総じてジャンクション容量が小さく、この事からもその効率が良いことが伺えます。
また、最近はチップを扱う人もいるようですが、その気になれば(お金があれば)FBなデバイスでよい結果も得られるようです。

329S01使用のマルチ

また、送信だけを考えるならば高価なダイオードより、従来のGaAsFETでも比較的良い結果が得る事が出来ます。329S01に23.5GHzを突っ込むと47GHzが得られることなどは知られた事実です。(当局は、47GHzで2dbmが出てきました。)


「どのようにして47GHzのセットを組めばよいの・・・・」

上の画像は西新潟で作られた、製作中の47GHzのバラック状態です。よく見ると参考になると思います・・・・・・(*_*)
23G部分はマキ電機さんのユニットを利用し、ローカルOSCをAmpし、23Gampでミキサーに突っ込んでいます。
また、受信側を逆に利用し22.9GHzを出力しています。これについての詳細は西新潟クラブのページを見ましょう。
メール頂ければ、その詳細をお教えすることも可能です。

2信号の局発・・・
47GHzをやる上で、この事が問題になることをお気付きのあなた・・・・・だいぶマイクロ菌に犯されてますね・・・hi
ダイレクトミキサーで出力も−10dbm程度で我慢できる方は、局発は  (47G−IF)/2の1局発しか要りません。そんなの弱すぎないと思った欲の深いあなたは、2局発が必要になるかもしれません。
もう一つは (23.5G−IF)に成ります。つまり送受別々の局発が必要になります。送信に23.5Gで20dbm程度を作ってDB6のFBなミキサーを利用しようと思われる方は、簡単にはこの方法が有益です。
しかし、局発が2つ有るとただでさえ見つけにくい47GHzの信号がチョッとのズレからまったく見えなく成る心配もあります。

それでも1局発
そんな時は、プリスケーラ方式も有効です。IFに1200MHzを利用した場合、その周波数を1/2にすることで、局発を1つにすることが可能です。この方式は、デビエーション等で特性が悪いのではとの心配もありますが、今のところまったく問題ないようです。
プロでも利用されている方式ですから、皆さんも1200MHz程度で1/2の分周比のプリスケーラを持っている方はぜひ行ってみる価値はありますょ。

作ってはみたものの・・・・・

前述のようにもう一つの問題は、送受の切り替えです。24GHzまでは、無理やりでもリレーを使ったわけですが、ここからは使えません。
50GHzでも使えるリレーが余っている方は下さい・・・・・・・(^o^)丿  (この場合トラジューの変換ロスのほうが大きいかも・・hi)

はっきり言うと、無理して切り替え機を使う必要は有りません。

業務機にはのような導波管切替機を使った物も有りますが、せいぜいアマチュアは、のような切替機を利用して

のようにするのが一番ベターでコストパーフォマンスも良いはずです。

相手が・・・・・

なんとか作ってみても、相手がいないと、なんともせつない物があります。そんな時はドレークのコンバーターで簡易47GHz発生器を作って独り善がりに浸りましょう。    (^○^)
は、JAφDFR局による簡易47GHz発生器です。ANTの調整などにも有益ですから1台作っておくと便利です。