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主催者挨拶 | Page Top |
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下口(司会): 定刻より早いようですが(11時56分頃)これから菅さんを囲んで炉辺談義を始めたいと思います。最初に、主催の悠々会を代表して中谷さんからご挨拶をお願いします。 |
菅さん挨拶 | Page Top |
下口(司会): それでは最初に菅さんから簡単な挨拶をお願いいたします。
菅:
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(拍手)
下口(司会): |
辰巳ダム建設の中止について | Page Top |
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下口(司会): 今、あのー、折角ですが、いろんな切り口があるかと思うんですが、ダムのお話がありましたので、実は私も世界に誇る石川県の伝統芸能文化工芸品の代表であります古九谷、その実は窯元である九谷に私も生まれて育ちました。その九谷が九谷ダムということで20何年間、ウチの親父なんかも実は反対の先頭に立って闘っておりましたが、とうとう負けまして去年の暮れに着工ということになりましたけれども、その九谷の釜跡を変則的な形でダムと共存するために残すということになっております。 九谷のことを言うまでもなく、この金沢では兼六園に水を引っ張ってきている一番もとである辰巳用水。その取り込み口が辰巳ダムによって、また変則的な形になっていくということで、皆さん方も大変、問題意識を持っておられるという風に思うんですが、辰巳ダムの問題からいっぺん、入っていければどうかな、という風に思います。 そこに今までの日本の政治のもっているいろんな体質と、そして現在それをどう考えなきゃいけないのか、ということが象徴的に表れているんじゃないかな、という風にも思いますので、辰巳ダムの問題、どなたか発言される方、おいでましたら・・・。 宮江先生、じゃー。
宮江: |
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中谷: いきなり陳情になりましたね。
下口(司会):
宮江:
下口(司会):
宮江:
中谷: |
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菅: いま宮江先生が言われたようなことをあちこち見て来ました。吉野川の第十堰は2000億円ほどかけて可動堰を造ろうとしていますね。まあ、いま徳島県で住民投票すべきかどうか、という住民投票があってほぼ有権者の6割集まった。いろんな例がありますが、原因はただひとつ、つまり「無駄であるか、無駄でないか」というのを国民にとって無駄であってもやるんですよ。役所にとっては大変有効なんです。つまりもうひとつ例を上げますと、諌早湾の例の埋立地、ギロチンで有名になりましたが、ギロチンは海のかなり沖に外堤防を築いているんですか、さらに内堤防を築いて埋め立てをして何をするかと言うと畑を作るんです。さすがに田圃にはしないと言ってますが。長崎県でもいま減反、減反ですぐ隣の田圃は空いているわけですよ。何でこんなもの作るんだ。結局は、いま知事は代わりましたが当時の高田知事は、簡単に言えば、もし長崎県が2700億円自由に使えると、まず間違いなく老人施設を作るか、下水道を整備するか、都市再整備をするか別のことにするでしょう。 しかし、農林省の予算は他へ回せないんですよ。その老人施設とか下水道とかの、農林省の予算ならつくわけです。日本に残っている国営干拓事業は事実上ひとつですね。さきほどのダムで言うと河川局というのは建設省の中では道路局に次いで力のある局で予算をもっている。予算を使ってくれなきゃ困るんですね。なぜ困るか、それは役所にとっては皆さん考えられるのは県とか現場から見られるんですが実は日本は中央集権と言いますが、中央はまた分権なんですよ。分権というよりも一つの役所が一つの国なんですよ。農林省にとっては自分のとこの予算がちょっとでも減るということは北方領土を取られるようなもんですよ。(笑い)領土が減ることなんですよ。建設省にとっちゃ、ちょっとでも削られることは駄目なんですよ。同じ建設省の中でも例えば都市局が「都市再開発のためにもう少しカネよこせ」と、この間、参議院で私は必ずしも都市と農村とは考えていませんが、もう少し「人の住んでいるところの再開発にカネよこせ」と都市派の議員が言ったんですが、来年度の予算で全く変わっていないんです。 河川局も建設省という国の中の河川局という独立国なんで絶対にこれを減らせないんです。一番典型が道路局です。道路局には特定財源というものがある。ガソリン税は道路にしか使えない。この間、国鉄再建のために、あれだけの大赤字をだして、どうやって返そうかという時に、ドイツなんかは鉄道が駄目になっている原因の一つにモータリーゼーションがある。逆に自動車から上がってくるガソリン税をつぎ込むということをやっているわけですが、日本の場合はですね、道路財源の特定財源(道路税)が年間5兆円位あるが1円たりとも他へは渡せない。 話を戻しますと、ですからこの間の予算委員会でやったばかりですが、よく言われる政財官という癒着構造ですが、変に汚職があるなしということではなく、つまり農林省にとっては自分のところの仕事を減すことは関係天下り先も減るし、族議員からすると応援団も減るし、そしてその業界からすると自分のする仕事も無くなる。だから何としてでも頑張って自分の仕事をしなきゃならない。建設省河川局から言うと現地が反対だろうが賛成だろうがとにかくダムを造り続けない限りは建設省の河川局がなくなってしまう。 だから原因は非常にはっきりしている。ただそれ一つです。で、それがそろそろ厳しくなってきた。それは勿論地域のいろいろな反対運動もありますが、財政難です。実はついこの間、我々も余りに景気が悪いから取り敢えず止めようってんですが、例の財政再建法を作ってそれによって公共事業の頭を少し下げようとしたんですが、あんまり景気が悪いんでそれは外しました。 来年度予算は80兆円というバブル時代よりももっと大きな予算を組んだ。そうすると旧来型の事業全部に予算を付けた。ですから何故あれだけ大きな予算を組みながら日本の株価が上がらないか。つまり日本の経済にとってあれだけの予算を付けるということはカンフル剤にはなる。1日くらいは効く、あるいは痛み止めにはなる。しかし2日目、3日目、4日目は効かないことが分かっているから株は上がらない。 そんな構造ですから、話を元に戻しますと、地元で中谷さんにいわれたようにアセスをどうするか、県の動きとかいろいろあると思います。それぞれの県がそれぞれやっています。しかし、最後の最後は簡単に言うと霞が関焼き打ちじゃないですけど霞が関にとっては無駄ではないんですよ。これはもう一寸言うと、なかなかヤヤコシイんですが、土木建築には技官の力が強いんですよ。で日本の公共事業というのは建設省と農林省とそれから運輸省が殆ど握っているんですが、技術屋さん技官が実権を握っている。ぜんぶ現地事務所をもっているでしょう。土木事務所とか農業事務所とか。大体技官がその分野を握っているんです。だから一番元をたどれば、例えば東大の農業土木なんていう学科があるからで、そこを出てきた人が農林省に入り、いろんな土建屋に入って、そこに人がいるから予算をもってきて、予算があるから仕事を作って、実は需要があって予算が付いているのではなくて、人がいるから予算が付いている。そういう構造ですからこれを変えるには、非常に変な言い方に聞こえるかも知れませんが、勿論、現地で頑張って頂かねばなりませんが、矢張り政治そのもので仕組みを変えねばならない。 どうしたらいいかということで、実はこの間の予算委員会でもやったんですが非常に単純化して言えば、日本みたいに箇所付けまで中央でやってる国は殆どありません。ですから丸投げしたらいいんですね。変な言い方ですけど、例えば石川県に必要な年間公共事業費が例えば1兆円なら1兆円を何とか省、何とか省なんて言わないで石川県で1兆円でやって下さい。その1兆円を老人施設に使うのがいいのか、金沢の都市整備に使うのがいいのか、それとも辰巳ダムに使うのがいいのか。それはその中でやりましょうと。こうなると力学は全然変わってくる。今まではどこの県に行っても県議会は殆ど土建屋さんです。市議会もかなりありますが、何故かというと、あれ隣の県にもって行くなら自分の県に持って来いと互いに競い合うんですよ。だから代議士さんも、自民党に限りませんが、隣に行くくらいなら自分ところへ持ってくることが良いことだと思っている。だが結果において個別に良いことであってもシステム全体としては全くおかしなことになりますから、ですから私は中央がやるべきことは全部限定して、外交とか、防衛とか、通貨とか、いろんな基準作りはやるけれども、あとの実践はぜんぶ県なら県、市なら市。 そのときに県の大きさが47都道府県でいいのか、市の大きさが、まあ金沢は大きいのでいいのですが、2000人の村でいいのか、についての話は別にあるのですが、仕組みそのものを根底から変えて行けば今のような無駄を承知の公共事業というのは根っこのところでなくなる。まあ一種の革命なんですけどね。(笑い)
下口(司会): |
公共事業について | Page Top |
薬害エイズ問題について | Page Top |
菅: は、はい。(貰って上着に付ける) |
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精神障害者の人権の尊重と社会防衛について | Page Top |
民主党と統一地方選について | Page Top |
民主党と労組の関係について | Page Top |
中川(悠々会): ただね、矢っ張り、地方はね、我々は・・・、労組主体から上がってきた連中が牛耳ってるでしょ。我々はどうしても、そいつらに入れられないんですよ。 (この異論の背景)
菅:
中川:
菅: |
![]() 2階 里山の家・見取り図 |
政党への個としての参加について | Page Top |
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高井: 鳩山さんとぃね、私らはね、あのー・・・。
会場:
高井:
菅:
中谷:
菅:
伊藤: |
政党への個人献金の推進について | Page Top |
情報公開(政党、政治家、行政)について | Page Top |
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「当日の質問の表現は稚拙ではずかしいのですが、よかったらホームページの内容に準じて訂正もしくは注釈を加えて下さい」と仰る佐野さん。 |
下口(司会): はい、どうぞ。
佐野:
下口(司会):
菅:
佐野: |
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菅: 支出も一応のルールがありますが、確かに支出の方がアバウトです。例えばかって自民党はですね、国会対策費5億円とかですね、いったいこれがどこへ行ったか、野党のどっかへ回ったんじゃないかと良くうわさ話に出ましたが、政治活動費3千万円とかですねえ、ああ、そこは若干曖昧なところがあります。ちょっと、わたしも細かくは知りませんが、政党助成法はまたそれで、いろんなルールがありまして、一定の報告義務があって、この間の中島事件では、その報告するときの領収書がニセだったということで問題になったんですが、一定のルールはありますが、必ずしも十分かどうか若干の問題はあります。 それから情報公開は、わたしも全く同じ、基本的には同じ考え方であります。ええ、情報公開には二つのルートがあると思います。一つは今、審議をしている法律によるルートで、こりゃまあ、今衆議院で修正が議論がされていますが、私の考え方では衆議院でギリギリやって、早いこと参議院に回して、参議院はいま野党が多いですから、参議院でもう一回きっちとした修正をして、衆議院に戻したときに自民党が飲めるか飲めないかが最後の勝負だと思っています。ですから衆議院で、まあ順調にいけば2月半ばに通過しますが、それが最終案ではないということです。参議院で再修正がききますから、そこで、どこまで頑張るかであります。 そこでもう一つ情報公開は、それは私が厚生大臣をやってみて分かったのは、大臣が命じればできるんです。私が一つだけやってみたのは、あのう、薬に関するもう一つのことで、丸山ワクチンという薬があるんですけれど、昔やったときに、フレッシングという薬がですね、当時、年間1千億ぐらい売れまして、10年間で1兆円ぐらい売れたんですが、ほとんど効かなかったという有名な薬があるんですね。で、その認可申請書を全部見せろ見せろ言ったんですが、議員の間は見せることはなかったんですが、永久秘密だったんですが、それで厚生大臣になって同じ事を聞いたらですね、厚生省で大臣が見せろと言って見せないという書類は1件もありません。それはルールがない。見せないと言ったら首だと言えばいいですから。(笑い)で、何処にあるんだと聞いたら、それは国立公文書館に永久秘密で入っているというんで、持ってこいといったら、(ジェスチャーを混じえながら)こんなのひとつの薬でこんなの持ってきました。私は、まあ、認可して5年ぐらいたったら全部オープンにすればいいんじゃないかと思ったんですが、もう3年ぐらい厚生大臣やったらやっているかもしれませんが、10ヶ月だったんでそこまでいきませんでしたが、だから、役所のいろんなデータの中で、勿論、そりゃあ、大臣が思いつきじゃいけませんけど、あのそれから勿論、その病気に関するデータですから固有名詞が入っちゃいけませんけどですね。そうでない限り、あるルールで全部オープンにするというやり方はできる筈です。 アメリカはそれがもの凄く進んでいるんです。なぜアメリカが進んでいるかというと、政権交代したときに、ある意味で日本で言う局長クラスまで全部入れ替わりますから、後から入ってきた人間がですねえ、「おまえなんだ、前の局長こんなことインチキやっていたんじゃないか」と全部バレテしまいますね。バレルのが怖いから、そのときから一生懸命ですね、あのう、「全部、いや、俺がもう局長のときからチャンとみんな知らせて、知らせた上でこう決めたんだ」と言っておかないとですね、後になって「おまえ隠して決めたんじゃないか」と。 この間も変なことを宮沢さんが言ってましたよね。あのう、日債銀のことでねえ、ほんとうは大蔵省が検査して全部知っていたはずなんですよ。まあ、当時、大蔵大臣は三塚さんだったかも知れませんが、そう知っていたのに、「いやあ、この日債銀は大丈夫な会社だから」といって奉加帳を回して2900億もカネ集めてですね、「いやあ、あれは、大蔵省の失敗でした」と宮沢さんが言ったのに、今度、私が質問したら、「いや、裁判にかかったときに故意過失なんていわれるとそれはまた違う」みたいな話をですねえ、かって厚生省が言ったような話をまたしてましたけど、結局、隠し切れると思っているんですよ。いくら政権交代をしたからといって、事務次官以下はですね、簡単に変わりませんから。ええ、ルールが同じですから。 そういう意味では、政権交代したときにですね、そういうまあ、人事を全部をヨカスことはできないまでも、あのう、ルールそのものまでも変えちゃえばいいんです。例えば厚生省で言えば薬については認可後5年後に全部それをオープンにするとか、何とかはこれからオープンにするとか。そうすると法律を作らなくとも、全部できます。内閣がやる気があるかないかだけです。 その二つのルートでやれば、日本の情報公開はかなり進むはずです。民主党が(政権を)とったらやるつもりですけど。(笑い)
下口(司会): |
情報公開、政策の実現、定住外国人の参政権について | Page Top |
地方選挙の不正の実態、珠洲の原発反対運動について | Page Top |
菅さんの締めくくりの言葉 | Page Top |
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下口(司会): えー、お約束の時間にもう実は参りましたんで、2時間、本当にあっと言う間でございました。まだ、いろいろ、こうね、折角だから質問があったと思うんですけども、司会の不手際で、あの野郎っということでお許しいただきたいというふうに思います。私は矢っ張り、近くにも、先ほど菅さんのお話に出ましたように、我々が選んでしまった、何とか幹事長という人がおりますが、あの人だけは総理大臣にしたくないな、と。・・・(会場大爆笑)・・・菅さんは矢っ張り、本当にクリス(デイル)さんの質問の答えにあったように、少なくても4年間、総理大臣をやっていただきたい方だなと改めて思いました。政治をどっかで諦めかけていたんですが、焼けぼっくりに火がついたようでありまして、いくらか、本当に日本の国、日本の政治に対して希望が持てるなという、そんな感想を持たせていただきました。これからいよいよ菅さん、本当に御活躍いただけるように御祈念申し上げて、もし最後に何か一言ありましたら、仰っていただいて締めくくりとさせて頂きたいと思います。
菅: |
(拍手) |
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