平成25年度・図書館学課程@富山短期大学《情報資源組織演習II》オンライン・ドキュメント
[作成:吉田惠吉(「高屋敷の十字路」管理人)]
図書館流通センター(TRC)社が作成している書誌データTRC MARCでこれまでに「東日本大震災(2011)」(「―写真集」も含む)という件名がつけられた本は、「TRC データ部ログ」の2012年3月13日付けの記事で、604冊あったと紹介されているが、JAPAN/MARCが採用している国立国会図書館件名標目表(NDLSH)では「東日本大震災 (2011)」、LC MARCの米国議会図書館件名標目表(LCSH)では“Tohoku Earthquake and Tsunami, Japan, 2011”という件名が設けられている。それぞれの件名を使って、国立国会図書館や米国議会図書館の東日本大震災関連図書の所蔵冊数を調べてみましょう。
国立国会図書館の『日本全国書誌』
日本の刊行物の書誌である『日本全国書誌』を作成し、その書誌情報を広く役立ててもらうため、また、所蔵資料を組織的に管理し、利用に供していくための書誌情報と目録の整備・提供は、国立国会図書館の業務の大きな柱の一つ。
・「書誌情報」は、資料のいろい ろな特性を記録した1件ごとのデータ
・「目録」は、多くの書誌情報や所蔵情報等を検索できるようにした仕組み
1 目録検索と書誌情報
1.1 カード目録からOPAC端末へ
1.2 書誌情報の整備ーデータベース化と遡及入力
2 インターネットと書誌情報・目録のサービス
2.1 Web-OPACからNDL-OPACへ
2.2 さまざまなサービス
(1)日本全国書誌
(3)総合目録
(4)電子図書館と書誌情報
3 書誌情報のこれから
3.1 目録の仕組み
3.2 新しい方針
(1)書誌データの開放性を高め、インターネット上 での提供を前提として、ユーザが多様な方法で容易に入手、活用できるようにする。
(2)情報検索システムを一層使いやすくする。
(3)電子情報資源も含めて、多様な対象をシームレ スにアクセス可能にする。
(4)書誌データの有効性を高める。
(5)書誌データ作成の効率化、迅速化を進める。
(6)外部資源、知識、技術を活用する。
全国書誌
「国立国会図書館が収集整理した出版物について、標準的な書誌情報を、広く国の内外に速報するものです。対象資料は、法定納本制度に基づき納本された国内出版物と、納本以外の方法により収集した(寄贈、購入等)国内出版物及び外国刊行日本語出版物です。」
富短のOPAC(オンライン目録)で個別図書館の所蔵データがヒットしない場合は、同じ検索条件で国立情報学研究所のWebcatで総合目録(大学)を検索することができます。
現在は年に7万タイトルほど出版されていますが、このサイトでは、ISBNを付けて出版された223万7163点[2013年2月22日現在]の図書が、書名、著者名、分類順に並べられていて、それぞれの図書のオンライン書店販売書誌情報や図書館OPACの書誌・所蔵情報を横断検索できる。あたかも書店や図書館の書架を眺めるみたいにして、自分の興味のある本を調べて、その本が買えるかどうか、どこの図書館で所蔵しているかを、マウスのクリックだけで検索できる。ある特定のジャンルの図書が、ある図書館でどの程度所蔵されているかを比較的簡単に調査したり、いろいろな使い方を考えてみよう。
図書館の書架に並べられた蔵書を調べるOPAC(「図書目録:オンライン目録」ウィキペディア)が稼働している裏では、図書館が受け入れたほとんどの資料について、コンピュータによる目録作業が維持されている。
図書館の目録関連、とくにNACSIS-CATと関連する用語を理解しておこう。
インターネットで公開されている、日本国内の図書館の目録サービス(OPAC)の新着ならびに一覧リストによって、知りたい図書館の所蔵情報を調べることができる。
OPACを公開している富山県内の複数の図書館の所蔵情報を、一度の検索でまとめて調べられる。
演習で使用する目録システムのデータベース構造、コマンド体系、画面遷移などは、国立情報学研究所のNACSIS-CATに準拠している。演習システム「BIBLAS」(MBA)の、操作については取り扱い説明書を、画面操作やコマンドの使い方については使用テキストをしっかり読んで、演習課題に進みましょう。
2009年度までに1,234 の機関が参加し、1985年にサービスをはじめてから、約900万件の書誌レコード、約1億件の所蔵レコードから成る書誌・所蔵データベースが形成されてきた、国立情報学研究所の総合目録データベース。ただし、慶大の所蔵はほとんど更新されておらず、早稲田大学にいたっては含まれていない。平成24(2012)年度末を以てサービスを終了し、後継サービスとして,検索機能をより拡張したCiNii Booksが稼働している。
国立情報学研究所によって、目録所在情報データベースを基にした図書・雑誌の書誌・所在図書館情報を検索できるWebcatサービスが1998年から行われており、CiNii Booksは、検索機能・性能を大幅に強化し、使い勝手を向上させた「次世代Webcat」となることを目指して開発されたサービス。
大学図書館等が所蔵する図書・雑誌の目録システムの統計情報から、「総合目録データベース」と「参照MARC」のファイル名を調べ、それぞれの収納合計件数や、接続機関数や図書所蔵登録件数の推移から、ビブリオグラフィック・ユーティリティ(書誌共同事業体、BU)としてのおおよその規模を想像してみましょう。
総合目録データベースの特色、オンライン共同分担入力方式、総合目録データベースの仕組みをよくみて、参加館から見た「新規入力」、「流用入力」、「所蔵登録」の三つのパターンを含む目録作業の流れ図(フローチャート)を理解し、目録作成課題のそれぞれがどのパターンの演習に当てはまるかを判断しましょう。
新刊書の検索には弱いが、明治以降の日本語の図書約260万件,洋書30万件,和雑誌と新聞約11万件,洋雑誌と新聞約6万件を収録している。書誌データは信頼性のあるデータベースを基盤にしていて、日本語の本や雑誌を探す際に、最初に使われることが多い。
どのような検索機能を備え、著者標目、分類、件名からのリンクが整備されている例を確認しましょう。
この電子版『日本全国書誌』と図書館にある冊子体の『日本全国書誌』と、記載項目にどのような違いがあるか調べてみよう。なお、「冊子体については、平成19年6月26日刊行の2007年22号をもって刊行を終了すること」(「『日本全国書誌』冊子体の終刊及び贈呈の終了について」)になった。
国内の公共図書館における図書館資料資源の共有化ならびに書誌サービスの標準化と効率的利用を図るとともに、公共図書館の県域を越える全国的な図書館相互貸借等を支援することを主たる目的として国立国会図書館が行っている総合目録ネットワーク事業の概要を見ておこう。
国立国会図書館における目録の状況からどのようなことが分かりますか?どのような形で書誌データの整備や提供が行われているか確認しよう。
新刊書の登録が早く、1980年1月以降に出版された日本の新刊書籍を「hontoネットストア」を利用して検索でき、表紙の画像と数行の内容紹介と著者紹介もある。「ネットストア詳細検索」機能を使って、どのように流通書誌情報が調べられるか確かめましょう。
出版業者が作成している書誌データベースを検索してみて、図書館や取次店が作っている書誌データベースとどのような違いがあるか比較して簡単な表にまとめてみましょう。
各種資料の目録作成とその維持管理のために作成・蓄積されてきた各国の典拠ファイルを参照したり、ダウンロード利用が可能になってきている。
図書館情報学に関係の深いインターネット情報資源についてメタデータを付与し、データベース化することで、効率よく有効な情報を利用できるように、との目的で、愛知淑徳大学文学部図書館情報学科伊藤特殊演習ゼミの研究として、各年度のゼミ生により運営・管理されている。
図書館相互の共同分担目録作業で資料を組織化するとはどういうことか、「目録システム:NACSIS−CAT」のこれまでを振り返って、おさらいしておきましょう。
データ提供館がセンターのシステムにオンライン接続し,共同分担目録の手法により総合目録データベースを構築する書誌ユーティリティ方式の代表例、NACSIS-CATの品質問題と大学図書館の目録業務の変化について。(一橋大学附属図書館の目録業務)
紀元前1000年から現在に至る4,800万件以上の情報を書誌レコードとして蓄積した、洋図書の目録作成サービスといわれている、OCLCの概要と歴史についてレポートしなさい。
世界最大の書誌ユーティリティとして、オンライン総合目録・書誌データベースであるWorldCatを提供してきたOCLCは、インターネット情報資源の共同目録作成のために始められた研究プロジェクトCORC(Cooperative Online Resource Catalog)との統合によってインターフェースを変更し、こうして新しい目録作成サービスとして生まれ変わったConnexionは、どのようにその資料組織能力を高めようとしているのか?。
ここでは、「図書館情報基盤」を「資料+書誌情報+レファレンスサービス」としてとらえ、「整理技術から情報技術へ」という考え方が示されています。
(1)資料を組織化する技術として必要なものとして4つあげられているのは何ですか?
(2)文献情報をひき出す手法は何と呼ばれていますか?
(3)資料を組織する新しい動きとして4つあげられているのは何ですか?
現在では、図書館所蔵の資料(情報)を調べるのにOPAC(Online Public Access Catalog)を用いることがあたりまえになってきている。だが実際のところ、歴史の古い図書館では、OPAC検索可能な蔵書は全体の数分の一にすぎない。所蔵を網羅的に調べるには、OPACだけじゃなく、凍結された目録カードを用いて検索する必要がある。というわけで、これらの情報を機械可読化するための遡及入力が、全国図書館の協力の下に進められて来ているが、その完了までにはまだまだ相当の年月がかかりそう。
各図書館等が保有している目録カード等の情報 (カード目録、冊子体目録、及びローカルシステムに蓄積されている図書ファ イル等の機械可読目録のデータ)を総合目録データベースに入力する場合に、気をつけねばならないことや問題点を列挙しなさい。
アメリカにおけるアンケート調査の結果、目録を学ぶにあたって忘れてはならない事柄とは何だったでしょう?6項目をとりだし、それぞれについて説明しなさい。
コピーカタロギング作業の元締めとも言うべき、書誌ユーティリティのネットワーク化を含めた技術的問題を眺めておこう。
大学図書館の現場の目録担当者用のインターネット・リソースを集めている。
目録データベースにおけるネットワーク情報資源(WWWページや電子ジャーナル等)の記述法についてどのように検討されているか、「メタデータ」の重要性や、目録規則の改定を含めた動向を見ておこう。
資料(情報)の整理技術は、目録作業、分類作業、件名作業という書誌的な技能によって構成される。
デジタル化社会において、特定の目的に基づきながら、時と場を限定して発生するすべての資料(情報)[文献]を、網羅的に把握すると同時に一覧できる体制作り。
演習用教材「BIBLAS」が準拠しているNACSIS-CATの仕組みとそのデータ作成の原則的な拠り所の図解。
各館が資料(情報)の組織化作業を分担処理することから、国家(際)的な規模で標準的な書誌的記録を作成し、共同利用するための仕組みに及ぶ全体が書誌コントロールなんだね。書誌ユーティリティと呼ばれるのは、形成される総合目録によって所蔵を含む書誌情報を利用者に供給する社会的な事業としての役割を果たしているからだよ。
NACSIS-CATでは書誌レコード作成を支援するための参照MARCが用意されていて、MARCレコードを国立情報学研究所の仕様に合うようにフォーマット変換されているということだが、MARC作成機関の使用する規則の違いなどがあって、必ずしも国立情報学研究所の基準や規則に合致していない。
ということは、参加館のカタロガーが流用入力をする際に、国立情報学研究所の基準・規則に合うような処理作業をしないと、重複書誌が増えたり、書誌の修正作業を誰がやるんだということになりかねないね。
データベースの品質を維持するための、具体的な修正作業がどんなものか、例えば各参照マークの流用入力時の注意書きなどから、オンライン目録現場における書誌流用作業の一端がイメージできるかな。
国立国会図書館の書誌コントロールに関する講演のレジメから、日本の全国書誌の来歴と現状を読み取り、「書誌レコードの公共性」と図書館との関わりについて考えておこう。
ネットワーク情報資源(リモートアクセス資料)のような新しい媒体のみならず、旧来の紙資料も含め、目録が扱うすべての資料をどのように定義し区分すればよいかを、構造的・原理的に把握し直す必要性が認識され、利用者の観点から「書誌的記録が果たす諸機能を、明確に定義された用語によって記述」し、目録の機能要件のモデル化を図った動きが、目録規則や目録(OPAC)作成においてどのように具体的に適用できるかが問われている。
パソコンを使ってコンピュータ目録演習を行う書誌ユーティリティ目録演習用ソフトウェアは、国立情報学研究所のNACSIS-CATシステムに準拠しています。目録情報の基準や、マニュアル類その他を、演習の際の必要に応じて参考にしなさい。全文検索機能も備えています。
目録システムと総合目録データベースを利用したコンピュータ目録作業
講習会テキスト1.目録システム概論[PDF]
・目録システムと総合目録データベース(1-1)
・ファイル構成(1-2)
・総合目録データベースのレコード(1-3)
・総合目録データベースのレコード間の関係(1-4)
・参照ファイル(1-5)
・データー登録の基本的流れ(1-6)
・検索のしくみ(1-7)
コンピュータ目録作業の指針
講習会テキスト2.目録情報の基準[PDF]
・「目録情報の基準」の目的(2-1.1)
・図書書誌レコード(2-2)
・典拠レコード(2-3)
・所蔵レコード(2-4)
コンピュータ目録作業は一にも二にも検索から
講習会テキスト3.目録検索[PDF]
・検索の目的(3-1)
・検索の種類(3-2)
・検索の実際(3-3)
・検索対象ファイル(3-4)
・検索キー(3-5)
・検索上の注意点(3-6)
・書誌レコードの同定(3-7)
求めるレコードが総合目録データベースのどのファイルにあるかで、登録の仕方が違ってくる
講習会テキスト4.登録総論[PDF]
・登録の種類とリンク形成(4-1〜2)
求めるレコードが総合目録データベースにあった場合の登録の流れ
講習会テキスト5.図書登録実習1[PDF]
・所蔵登録の手順(5-1)
・所蔵登録(5-2)
総合目録データベースに求めと一致するレコードがなかった場合の登録の流れ
講習会テキスト6.図書登録実習2[PDF]
・書誌流用入力の手順(6-1)
・書誌流用入力の概念(6-2)
・書誌流用入力(参照ファイル・階層なし)(6-3)
・書誌流用入力(参照ファイル・階層あり)(6-4)
・書誌流用入力(参照ファイル・出版物理単位) (6-5)
・書誌流用入力(総合目録データベース)(6-6)
総合目録データベースにも参照ファイルにも求めと一致あるいは類似するレコードがなかった場合の登録の流れ
講習会テキスト7.図書登録実習3[PDF]
・書誌新規入力の手順(7-1)
・書誌新規入力(7-2)
総合目録データベースに、複数の物理単位の「上」巻の書誌・所蔵レコードが登録済みで、「下」巻を登録する場合の登録の流れ
講習会テキスト8.図書登録実習4[PDF]
・書誌修正の手順(8-1)
・書誌修正(8-2)
流用入力時に注意すること、リンク先レコード作成、所蔵や書誌レコード削除、書誌レコード修正そのほか
講習会テキスト:補講1〜4[PDF]
・書誌レコード修正の指針
・書誌レコード修正作業の流れ
・リンク先レコード作成
・所蔵レコードの削除
・書誌レコードの削除
・参加組織情報
オンライン目録作業のデーター入力は記述文法にしたがう
講習会テキスト:附録1〜8[PDF]
・目録画面を構成するフィールドとデーター記述文法
*目録システムの講習用教材も、演習の参考にしよう。
“コピーカタロギング”演習の第1歩は、目録システムの適切な検索のやり方の習得から!
初心者向けに、目録システムの概要や検索・登録の基本的な操作方法を説明している。
第4版までの「登録編」と「検索編」を1冊にまとめ、新CATシステムにあわせ、目録システムにおける検索や目録・所在情報の登録(目録登録)について解説している。
演習課題の目録作成中に、どんな疑問でも生じたら、迷わないでオンラインマニュアルとして参照しよう。
HTML版が公開され、演習課題の目録作成の途中でもオンラインマニュアルとして、[索引]を活用したりして参照できるようになったね。
インターネット上に発信されている学術情報資源を対象とし、その情報を標準的な形式で記録したメタ情報[二次情報]として、データベース化するための入力マニュアル。
概要[PDF]
・メタデータとは?
・NIIのメタデータ・データベース
・データ作成に当たって
・データの扱い
記述要素[PDF]
・記述要素の概要
・限定子
・記述要素の詳細
データ作成例[PDF]
例1:研究成果ー論文
例2:研究成果ー論文以外
例3:逐次刊行物
例4:プロジェクト関連情報
例5:学術的なシンポジウム,講演会,研究会,公開講座等の内容記録・予稿集
例6:ソフトウェア
例7:電子的な辞書,データセット
例8:研究室トップページ
例9-1:研究者個人のページ
例9-2:研究者個人のページ
例10:研究者情報リスト
例11:講義情報リスト
例12:図書館・室トップページ
例13:図書館資料・コレクション等の案内・紹介・リスト
例14:データベース
例15:リンク集・電子ジャーナル集
例16:メーリングリスト
例17:機関のトップページ
例18:下部組織
例19-1:機関広報資料
例19-2:機関広報資料
例20:OPAC
国立情報学研究所メタデータ語彙集[PDF]
・NIIメタデータ語彙付与例