吉本隆明1996年著作リスト


刊行形態 Magazine Article
著者 吉本隆明
著者 芹沢俊介
刊行年月 9601
標題 オウム真理教:核心対談 
掲載誌(紙・書)名 インタ
巻 6
号 1
掲載頁 8-19
区分 対談
キーワード オウム真理教/麻原彰晃
見出し・語録 麻原彰晃はもっとも浄土に近い存在なんです/近代法を脅かすオウム事
件/囂々たる「世論のリンチ」に未来はない!/ファシズム的になっていくオウム事
件マスコミの反応/二代目を考えない宗教つまり自殺する宗教/なぜサリンをまいた
か物議をかもした造悪論/麻原を排除するのではなく包みこむ以外方法はない/頭を
触ってもらうと何かが通じてよくできる/前世までさかのぼれることが自信を持って
いるゆえん/昔の高僧に匹敵する人だと掛け値なしに言う/宗教の問題を考えるとき
唯心論・唯物論は役にたたない/江川紹子という人は宗教がわかっていない/モラル
が犯罪にかかわると近代法はまだるっこしい
注記等 写真 安藤 豊

刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 コメと基地:情況との対話 第三十四回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 1 掲載頁 104-109 区分 情況論 キーワード 新食糧法/農業/沖縄/基地裁判権・処罰権/基地犯罪 見出し・語録 「社共、全日農、農協、農業会議所の反動的な抵抗をのり超えて、農業 の主食生産と消費とは新しい段階に入ったと言っていい。だが農業の生産と流通と消 費の形態について、わたしたちが新しい段階と言っているものは、じつは過度的な形 態にしかすぎない。農業の最終形態の問題は難しく、本質的な解答を誰ももっている わけではない。新食糧法は官僚統制の全廃を意味しているわけではないという意味で も、本質的な農業問題の解答が得られているわけではないという意味でも、過度的な ものにすぎないというべきだ。だが新食糧法が敗戦前後の飢餓状態からはじまって、 やっと戦時統制の撤廃までこぎつけたことは確かなことだ。」 「沖縄は日本国のひとつの県という意味ではひとつの地方自治体にすぎないが、日本 国の原像(のひとつ)だという意味では、時間の軸に埋め込まれた日本国全体にほか ならないと、わたしはそう考えている。」
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第二部=文学理論をめぐって(19)言語表現の 原点 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 16 掲載年月日 1996.1.5 区分 インタビュー キーワード 言語表現/自己表出/自然主義文学/私小説 見出し・語録 「自己」をめぐる解釈/私小説とは何か 「生活人であり、文学者であり、社会人である、そういう一個の人間がいて、その人 が作家に変貌する過程が、表現の幅になります。だから、文学体の表現の人は幅が大 きくなります。つまり、現実の生活人であるその人と、作家であるその人との違いが 大きくなる。もっと極端に言えば、話体の人は、生活人としてしゃべっている言葉が そのまま小説になった場合を仮定すると、生活人即文学者となって、表現のところに 変貌の過程が加わっていきます。」 注記等 聞き手=山本哲士・高橋順一・内田隆三
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第二部=文学理論をめぐって(20)言語と表現 をめぐる問題 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.1.12 区分 インタビュー キーワード 主題の積極性/通俗小説/埴谷雄高『死霊』/言語論 見出し・語録 中野重治の方向/ソシュールへの興味 注記等 聞き手=山本哲士・高橋順一・内田隆三
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 哲人・吉本隆明の世間と世界を透視する25:悪と宗教。(オウム再論) 掲載誌(紙・書)名 自由時間 巻 7 号 1 掲載頁 64-65 区分 インタビュー キーワード 麻原彰晃/オウム真理教/浄土真宗/倫理/契機論/善を包括している悪 /造悪論/オウム・サリン事件 見出し・語録 出家主義を否定した親鸞。/市民社会より広い善悪を考える。/マスコ ミの不気味な論調。/極悪非道こそが浄土に行ける。/未来性としての潜在的な善。 /今こそ悪の本質を見据えよ。
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第二部=文学理論をめぐって(21)純文学と大 衆文学 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.1.19 区分 インタビュー キーワード 話体表現/『マス・イメージ論』/村上春樹/村上龍 見出し・語録 消費社会の始まり/区別なく優秀な作品 注記等 聞き手=山本哲士・高橋順一・内田隆三
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第二部=文学理論をめぐって(22)表現論の構 想とその展開 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.1.26 区分 インタビュー キーワード 『言語にとって美とはなにか』/アンドレ・ヴェイユ/『死霊』 見出し・語録 価値形態論の援用/埴谷雄高への評価 注記等 聞き手=山本哲士・高橋順一・内田隆三
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第3部 新潮社:消費のなかの芸(30) 掲載誌(紙・書)名 Cut 巻 7 号 1 掲載頁 112-113 区分 書評 キーワード 村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第3部
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 池の蓮・エノコロ草・八ツ頭 掲載誌(紙・書)名 抒情文芸 巻 20 号 1 区分 随筆 注記等 未見。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9601 標題 写生の物語−8−短歌の新しい波−4− 掲載誌(紙・書)名 短歌研究 巻 53 号 1 掲載頁 138-143 区分 詩論 キーワード 短歌
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 いじめ問題:情況との対話 第三十五回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 2 掲載頁 104-109 区分 情況論 キーワード いじめ/中学生/島田裕巳/中沢新一/言論と信教の自由 見出し・語録 「教師や父兄が思春期初葉の子どもたちの『いじめ』にたいして、でき ることはただひとつ、『いじめ』られている子どもから相談をもちこまれたとき(だ け)には、じぶんの見識のかぎりをつくして乗ってあげることだ。「いじめ」にたい して教師、父兄、文教当局(ついでに教育識者と称する者たち)が介入して、いいこ となどはひとつもない。介入を余儀なくされたときだけ介入すればよい。思春期初葉 の魔法的な世界にいる生徒たちの心の世界を、擦れっからし達に掻きまわさせるの は、いかにも惜しいとおもう。」「生徒にやることがあるとすれば、後の祭りで悲し がったふりをすることでもなければ、どうしたら『いじめ』がなくなるかを話し合う ことでもない。ひとりひとりの生徒が骨の髄までじぶんを理解してくれる友だちを一 人でも二人でもいいから獲得し、またじぶんが他の生徒にたいしそういう親友である ようにつとめることだ。それ以外に『いじめ』を回避する方法はない。またそういう 親友が一人でもいれば、『いじめ』で自殺することなど起りえない。」「わたしはこ れもまた学校当局、父兄の対処の仕方、考え方として典型的なものだとおもう。もう 少し批判的な言葉をつかえば一時しのぎの紋切型だといってよい。なぜこういう紋切 型がまかり通るかといえば、これをくつがえすには大きなエネルギーがいるのだ。す でに世紀末の社会は人心を疲労させる事件に相次いで追いたてられている状態で、そ のエネルギーは枯渇しかかっているのだとおもう。」「『いじめ』の死にまでいたり つく病理に対応するものは『いじめ』られたものの自殺ではなく、『いじめ』たもの たちへの死を招くかもしれない反発であるといっていい。わたしは教師や父兄の力を 借りずに生徒たちのあいだの『親和』と『対立』と『傍観』とが煮つめられてはっき りした輪郭をもつようになる人間関係を『いじめ』の解決として、そのものの姿とし て想定せざるをえない。生徒たち自身の親和力の向きと対立の実相と傍観者たらざる をえない必然とがはっきりすることが『いじめ』の解決と消滅であって、それ以外の どこからも救済を期待することは、できやしない。」「わたしたちは、とうとう正真 正銘の世紀末的な危機を体験している。それは警察、文教当局、市民主義、構改左翼 などが知らず知らずのうちに連合して、あらゆる言論と宗教の自由を侵しはじめてい るところに、姿をあらわしている。かって世論なるものを背景に、大学の教師の職を 奪うことで、言論の自由を奪ったとき、大学の自治を守れと称して戦った教師たちと 学生たちの姿があった。いまは同僚の足をすくって追出そうとする教師と、鳴かず飛 ばずの学生の傍観する姿しかない。」「迷蒙なファッショ的な『いじめ』理念を粉砕 せずに、思春期初葉にある中学生の『いじめ』が、なくなるはずがないのだ。」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 小川国夫 刊行年月 9602 標題 宗教論争:特別対談 掲載誌(紙・書)名 文学界 巻 50 号 2 掲載頁 172-193 区分 対談 キーワード オウム・サリン事件/麻原彰晃/親鸞/キリスト教 見出し・語録 オウム・サリン事件の本質とは/宗教と科学の境界線/宗教の中の肉体 性/オウム復活の可能性はあるか/日本社会が死ぬとき/オウムが明らかにした社会 問題/オウムと国家という問題/最大限の善悪を包括する/オウム裁判に望むこと
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 解説――「一言芳談」について 掲載誌(紙・書)名 死のエピグラム「一言芳談」を読む 出版社 春秋社 出版地 東京 掲載頁 5-20 訳・注 大橋俊雄  区分 解説 キーワード 死/浄土/僧侶/念仏者
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 文学の戦後と現在:三島由紀夫から村上春樹、村上龍まで 掲載誌(紙・書)名 埴谷雄高・吉本隆明の世界 編集 斎藤愼爾 出版社 朝日出版社 出版地 東京 掲載頁 177-196 区分 講演 注記等 一九九五年七月二十四日午後一時からの近代文学館・夏の文学教室「戦後50 年の文学」における講演「文学の戦後と現在―〈三島由紀夫〉〈村上龍・村上春樹〉 をめぐって」を改題し、加筆したもの。
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第二部=文学理論をめぐって(23)「永久革 命」という概念 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.2.2 区分 インタビュー キーワード 埴谷雄高/トロツキー/風俗性 見出し・語録 『死霊』をめぐって/現在性と永遠性 注記等 聞き手=山本哲士・高橋順一・内田隆三
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第二部=文学理論をめぐって(24)「近代文 学」派への評価 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.2.9 区分 インタビュー キーワード シモーヌ・ヴェイユ/埴谷雄高 見出し・語録 好男子ゆえの弱点/現実と観念の逆転 注記等 聞き手=山本哲士・高橋順一・内田隆三
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(25)家族と性 の問題について 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.2.16 区分 インタビュー キーワード 共同幻想/琉球/母権性/天皇制/折口信夫 見出し・語録 南島論へ向かう視線/沖縄に対する興味 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(26)「アジア 的」ということ 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.2.23 区分 インタビュー キーワード 折口信夫『日琉同族論』/国家論/アジア的専制国家/早川二郎/貢納制 /天皇制国家/都市 見出し・語録 灌漑工事と物納制/王朝交代に見る違い 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 言葉の顔 掲載誌(紙・書)名 「杉本秀太郎文粋」全五巻の内容見本 出版社 筑摩書房 出版地 東京 区分 推薦文 注記等 未見。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 哲人・吉本隆明の世間と世界を透視する26:わが安保闘争の現在 掲載誌(紙・書)名 自由時間 巻 7 号 2 掲載頁 56-57 区分 インタビュー キーワード 安保条約/基地問題/沖縄問題/冷戦構造/ 見出し・語録 相手に応じた兵力の削減を。/武力的な対立を前提としない。/地位協 定改善のチャンス。/金銭的補償を重視せよ。「ともかくあらゆることがすっきりし ないというのがぼくの印象です。すっきりしないということを前提にしておかない と、ひじょうにすっきりしたことをやれ、という言動になってしまうことに僕はこだ わっているんです。」 注記等 聞き手 三上 治
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 哲人・吉本隆明の世間と世界を透視する27:新食糧法と農業の「理想」を考え る 掲載誌(紙・書)名 自由時間 巻 7 号 3 掲載頁 56-57 区分 インタビュー キーワード 農業問題/食糧管理法/コメ自由化/農産物/耐久性/資本主義化 見出し・語録 農産物の国家管理への疑問。/農家の連合による共同経営。/生産県と の関係をどうする。 注記等 聞き手 三上 治
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9602 標題 写生の物語(9)私家集 掲載誌(紙・書)名 短歌研究 巻 53 号 2 掲載頁 112-116 区分 詩論 キーワード 短歌
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 村山内閣のやったこと:情況との対話 第三十六回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 3 掲載頁 120-126 区分 情況論 キーワード 村山富市/社会党/自衛隊合憲/阪神大震災/オウム―サリン事件/ 見出し・語録 「村山は宗教法人を文部省の管理下におくように改訂することを認めな がら、宗教の国政への介入を否定しようとするのはまったくの矛盾にほかならない。 また宗教に破防法を適用しようと意図するのは、政治団体に破防法を適用するより も、もっと滑稽なことなのだ。政治的な理念はいつも現実の市民社会やその上にそび えている国家=政府にたいして超越的な部分をもっている。宗教もまた人間の内面性 を根拠として現実の市民社会にたいして超越的な部分をもっている。このふたつの政 治と宗教の超越性は、わたしたちが、この世界を立体的なイメージとして描くことの 根拠をつくっていると言っていい。宗教はこのばあい人間の個別的な内面性を介し て、世界を立体的に支えている支柱であり、政治は共同性を介して世界の立体性を支 えている別の柱だといえる。もし宗教の超越性が個々人の内面を介して危険な因子を はらむとすれば、政治の超越性は人間の共同性を契機にしてまったく同じように危険 をはらんでいる。宗教が現在迷蒙で危険を含んでいるとすれば村山富市や社会民主主 義やこれを支える市民主義の政治理念もまったくおなじように迷蒙で危険なのだ。」
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(27)天皇制国 家の特徴 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.3.1 区分 インタビュー キーワード 初期王朝/母系制/氏族社会/律令制国家 見出し・語録 母権制の遺制の保存/アジア的とアフリカ的 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 藤井 東 著者 松岡祥男 著者 伊川龍郎 刊行年月 9603 標題 学校・宗教・家族の病理:吉本隆明氏に聞く 出版社 深夜叢書社 出版地 東京 区分 インタビュー キーワード 学校/宗教/家族/いじめ/阪神大震災/オウム真理教 見出し・語録 第一部 実感的教育論・学校論 法に先走ってクロと言うべきでない/出家する子どもを説得できるか/子どもを育て るということ/女の子と母親・男の子と父親/父親・母親からのなぐられ方/家庭に 魅力があれば出家していかない/中流意識九十%時代の教育/「国家を開く」と同じ ように「大学を開く」/教育は自由であることを強制されている/昔と今の不登校・ 登校拒否/いじめといじめられの体験/「教育」の難しさ・危なっかしさ 第二部 オウム真理教・家族・家庭 全仏教の否定面を出したオウム/不満なマインドコントロールという概念/我慢なら ない市民主義イデオロギー/数千年かけてつくってきた東洋の方法/緩くなった男女 の親和力・束縛力/新たにつくられる無意識/父親世代と違ってきた家のイメージ/ 料理へ深入りは物を書くのと同じ/高齢社会のイメージと仕事/原稿は十五枚書いて 完全徹夜も/略年譜の間違いと難しさ あとがきにかえて/吉本隆明とわたし 注記等 装画/宮迫千鶴。小売希望価格一四00円。本書は、小売価格を書店が決める 自由価格本として出版された。「著者の吉本隆明氏の話 商品の価値と価格との分裂 が生じている今の社会にあっては、価格は消費の場 に重点を置いて決定されるべき だと私は考えている。著者の立場としては、本ができるだけ安く多くの人の手に渡る ことが願望で、今回はそのための試み。私も版元も損をするかもしれないが、売れ行 きなどいろいろデータをとって分析してみたい。」(3月2日付「朝日新聞」文化欄 の紹介記事)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(28)アジア的 国家の展開 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.3.8 区分 インタビュー キーワード 高度資本主義国家/象徴天皇制/毛沢東/中国共産党/根拠地論/神聖帝 国論 見出し・語録 政治制度と市民社会/中国に見る〈国家〉 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(29)対幻想論 をめぐって 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.3.15 区分 インタビュー キーワード ハウスキーパー制/ジェンダー/フェミニスト 見出し・語録 男女の性的な関係/家事労働への報酬 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(30)マルクス 主義国家論 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.3.22 区分 インタビュー キーワード ポーランド/労働組合/国家権力/市民社会/村山富市(社会党委員長) 見出し・語録 「連帯」に対する評価/国家と市民社会との間 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 松本仁志『遺書』『松本』 朝日新聞社:消費のなかの芸(31) 掲載誌(紙・書)名 Cut 巻 7 号 3 掲載頁 110-111 区分 書評 キーワード ダウンタウン/話芸
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 山下菊二展 人生の振幅に絶えて・・・・・・ 掲載誌(紙・書)名 月刊美術 号 3月号 掲載年月日 1996.3.20 区分 談話 キーワード 山下菊二 注記等 未見。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 哲人・吉本隆明の世間と世界を透視する28:オウム言論情況の腐敗を撃つ 掲載誌(紙・書)名 自由時間 巻 7 号 4 掲載頁 56-57 区分 インタビュー キーワード オウム報道/中沢新一/島田裕巳/宗教団体/造悪論/親鸞/オウム・サ リン事件/山崎哲/善悪/無差別殺傷/麻原彰晃 見出し・語録 宗教団体の逃げ口上。/江川紹子の宗教知らず。/残された芸術・文学 の課題。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 哲人・吉本隆明の世間と世界を透視する 最終回:震災復興は社会倫理の問題で ある 掲載誌(紙・書)名 自由時間 巻 7 号 5 掲載頁 56-57 区分 インタビュー キーワード 阪神大震災/第三次産業/神戸/死/中流意識 見出し・語録 消費者が主体となる復興の道へ。/震災イコール復興の問題。/消費の 活性化が問われている。 注記等 聞き手 三上 治
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 三上 治(聞き手) 刊行年月 9603 標題 世紀末ニュースを解読する 出版社 マガジンハウス 出版地 東京 区分 時評 見出し・語録 (1)「時の人」の深層と背景 「主題主義」に転じた大江作品 文学は道徳の教科書じゃない:大江健三郎ノーベル 賞受賞 乾いた情念 無意識の「自爆」:ビートたけしバイク事故で重傷 いまどき女性の「愛のかたち」と一夫一妻制の行方:「略奪愛」大竹しのぶVS「不 倫」松田聖子 「猥褻」の基準と公開性の範囲:加納典明猥褻図画販売容疑で逮捕 賢明な都民の青島選択 賢明でない青島知事の都市博中止:青島幸男東京都知事に 新スタイルの本格企業家 中内功に注目する:産業構造の変化と経営者 日本と外国「場」のレベルと才能の発揮:野茂イチロー大活躍 (2)善悪と宗教 なぜ若者はオウム真理教に魅せられたか:オウム真理教を思想する1生死を超える修 練と出家のラジカリズム なぜオウムは「終末論」と「最終戦争論」へと至ったか:オウム真理教を思想する2 無辜な民衆の無差別殺戮とニルバーナ・ニヒリズム テレビはオウム・サリン事件をどう伝えたか:オウム真理教を思想する3奇妙な価値 基準を形成しはじめた「顔のない共同体」 産経新聞紙上で展開された「批判」に応える:オウム真理教を思想する4「市民主 義」の倫理と善悪観を超えて オウウ言論情況の頽廃:オウム真理教を思想する5マスコミ報道・宗教家・弁護士・ 宗教ジャーナリストを一括批判する 親鸞と蓮如:「蓮如」(五木寛之著)ベストセラー蓮如没後五百年記念「蓮如賞」創 設 (3)社会と文学の在り場所 いじめ問題の実感的処方箋:愛知県の中学二年生いじめで自殺 脳内現象か現実体験か:脳死問題と「隣死体験」 マルチメディアで なにがどう変わるか:インターネット・ブームとウィンドウズ 95日本上陸 「現実」の前に色褪せている:不振を続ける文学 (4)政治 世界史的未来の観点から 実質上無効とされた憲法九条の運命:村山首相の「自衛隊合憲」発言 戦争責任を問う場所はどこにあるか:戦後50年決議成立 労働組合の衰退と無党派層の相関関係:参院選で棄権が史上空前 社会党惨敗 核の論理を無化する根底的根拠:フランス核実験再開 日米安保条約の現在をどう捉えるか:米兵による沖縄少女暴行事件起こる (5)消費資本主義 農業の現在と未来 不況脱出には個人消費の活性化を:「価格破壊」と「不況現象」 「超円高」の本質:1ドル80円代急騰する円 農業の究極的理想に至る道筋とその困難性:新食糧法施行 (6)精神の断層 阪神大震災 適切な事後処理をとれるかが問われる国家と自治体:阪神大震災起こる 突きつけられた新たな時代の社会倫理:阪神大震災その後 あとがき 聞き手から 三上治 あとがき 吉本隆明 注記等 脚注制作 マガジンハウス書籍編集部 「*本書は『自由時間』1994年12月1日号から1996年3月21号に「哲 人・吉本隆明の世間と世界を透視する」のタイトルで連載されたものに、速記をもと に加筆訂正したものです。文中の団体名、役職名等は初出時のものです。」(巻末注 記)
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9603 標題 写生の物語(10)私家集(2) 掲載誌(紙・書)名 短歌研究 巻 53 号 3 掲載頁 136-140 区分 詩論 キーワード 短歌
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 「住専」現象とはなにか:情況との対話 第三十七回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 4 掲載頁 54-60 区分 情況論 キーワード 住専/大蔵省 見出し・語録 「この『住専』に噴き出した事態には、自民党から共産党にいたるまで の公認政党が、高度な消費資本主義の実態に対して、何らの見識もないままに、旧来 の経済的な継ぎはぎ政策でこの事態を通りすぎようとしている一時しのぎの無能さが 集約されているだけだ。  『住専』のような会社や、その母体になっている金融機関や農協など『住専』から 資金を引出したうえで返せなくなった大口の不動産業の連携システムのいずれを救済 するためにも、税金が使われる根拠はない。使われる税金の額だけ税金を払いたくな いという市民のむき出しの声はまっとうなものだ。なぜなら『住専』は一般の市民が 住宅ローンを設定する場合に寄与してくれたわけではなく、もっぱら大口不動産のビ ル建設や土地転がしに寄与しただけで、それが破綻したからといって一般市民が尻拭 いをしなければならない理由はないからだ。しかし同時にいままでみてきたとおり、 自民から社・共までの公認政党のうち、この市民のむき出しの声に呼応してくれる政 治党派はすでに存在していないことも明瞭なことだ。かれらは農協・農林系の金融破 産を避けるため国民の税金を使うのはやむを得ないといっているだけだ。また市民イ デオローグは恰好をつけているが『住専』問題を不正事件だというニュアンスにもっ ていこうとしている。しかし『住専』問題の主な流れはどこにも法的不正は存在しな いのだ。市民が選んだ政府というのは市民の税金の使い方についても、この政府にゆ だねたことを意味している。それでも不当な税金の使われ方は許せないというのが、 一般市民のもっとも正当な声にほかならないとすれば、このことは何を意味している か。わたしには高度な資本主義下の市民が、政府に対して部分的なリコール権を行使 していることを意味しているとおもえる。」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 鈴木光司 刊行年月 9604 標題 小説がここから始まるために 掲載誌(紙・書)名 野性時代 巻 23 号 4 掲載頁 66-78 区分 対談 キーワード 主題と文体/川端康成/石原慎太郎/物語/平家物語/村上春樹/中上健 次/ホラー小説 見出し・語録 新しい小説の試み/父性、母性、物語性/可能性としてのホラー 注記等 (山の上ホテルにて)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(31)国家の権 力の成立過程 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.4.5 区分 インタビュー キーワード レーニン/「連帯」/滝村隆一/明治維新論/西園寺公望/マルクス主義 国家論/廣松渉/松下圭一 見出し・語録 政治的な人格論の試み/元勲と言う曖昧な存在 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(32)問題意識 のポジション 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.4.12 区分 インタビュー キーワード 戦中派/思想 見出し・語録 ディスクールを変える/戦中戦後をつなぐ場所 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 言葉の沃野へ:書評集成・上 日本篇 叢書名 中公文庫 出版社 中央公論社 出版地 東京 区分 書評 注記等 本書(上巻)は『新・書物の解体学』(一九九二年九月、メタローグ刊)の 「1」に、雑誌論文ほか11篇を増補したものである。
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(33)曖昧なも のの位置づけ 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.4.19 区分 インタビュー キーワード 家族/召集令状/対幻想/「政治と文学論争」 見出し・語録 大きな内省の根拠/何かモヤモヤしたもの 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(34)親鸞の考 え方から 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.4.26 区分 インタビュー キーワード 対幻想/家族 見出し・語録 『古事記』と『遠野物語』/輪廻転生という考え方 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 辺見 庸 刊行年月 9604 標題 女のこと・セックスのこと 掲載誌(紙・書)名 クレア 号 4月号 区分 対談 注記等 未見。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9604 標題 写生の物語(11)私家集(3) 掲載誌(紙・書)名 短歌研究 巻 53 号 4 掲載頁 102-106 区分 詩論 キーワード 短歌
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 住専・エイズ二題話:情況との対話 題三十八回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 5 掲載頁 119-125 区分 情況論 キーワード 住専問題/エイズ(AIDS) 見出し・語録 「住専の問題はマス・コミや市民主義者がいうように住専をめぐって資 金を借り倒した不動産業やでたらめに大口の資金を貸し出した住専の主要七社や、そ の母体銀行や農林・農協系金融機関や政府、大蔵省のずさんな管理をめぐるスキャン ダラスな政治家の不正な利得の問題に本質があるのではない。現在の日本の高度な消 費社会が当面している構造的な危機が、むき出しに露呈された事件であるところに本 質があるのだ。そしてアメリカのおなじような不良債権処理のきびしさを、なあなあ の形であいまいに処理しようとしている根拠は、自民から社・共にわたる公認政党 が、すべて農林・農協系金融機関を延命させようとして、国民大衆の税金を充当しよ うとしているところに、事態の不透明さとして、集約されている。」 「わたしは非加熱製剤の使用によってエイズに感染し死に至った(死に至るかも知れ ない)肉親、近親をもつ家族が、憤りと口惜しさとで安部英を殺人罪として告訴した という気持ちの有りようを肯定できる。だがもっといい方法は、安部英の医学者とし ての扱い方について、直接に問いただし、どうしても納得できないばあい告訴するの もいいとおもえる。筑紫哲也たちや小林よしのりなどはいずれにせよ野次馬にすぎな い。じぶんが正義の代弁者のように振舞うときは、どんなに謙虚になってもなりすぎ ることはない。それが逆に威丈高になるのは、市民主義理念ももうおしまいだという 象徴にしかすぎないとおもっている。」
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(35)普遍的倫 理の問題へ 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.5.3 区分 インタビュー キーワード 輪廻転生/善悪/蓮如 見出し・語録 念仏を唱えるだけ/仏教の思想を解体 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(36)共同幻想 の問題と仏教 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.5.10 区分 インタビュー キーワード 親鸞/キリスト/柳田国男『遠野物語』 見出し・語録 『マタイ伝』を読む親鸞/浄土の本質とは何か 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(37)関係の絶 対性の問題 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.5.17 区分 インタビュー キーワード 親鸞/幸西/信仰/マルクス主義/言葉 見出し・語録 浄土系仏教の解体/理念と宗教のありかた 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 言葉の沃野へ:書評集成・下 海外篇 叢書名 中公文庫 出版社 中央公論社 出版地 東京 区分 書評 注記等 本書(下巻)は『新・書物の解体学』(一九九二年九月、メタローグ刊)の 「II」に、雑誌論文3篇を増補したものである。
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(38)産業経済 学の重要性 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.5.24 区分 インタビュー キーワード アジア的/アフリカ的/柳田国男/農業 見出し・語録 西洋世界の基層文化/農業の究極的な理想 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 未知の普遍的な言語へ 掲載誌(紙・書)名 midnight press 号 19 掲載頁 6-8 区分 インタビュー キーワード 歌謡/流行歌/短歌/普遍言語/民族語/詩 注記等 1996.1.27
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(39)自立農家 への道 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 6 掲載年月日 1996.5.31 区分 インタビュー キーワード 折口信夫/農政学/橋川文三 見出し・語録 柳田が描いた農業像/本格的な検討が必要 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 藤原伊織『テロリストのパラソル』 講談社:消費のなかの芸(32) 掲載誌(紙・書)名 Cut 巻 7 号 5 掲載頁 116-112 区分 書評 キーワード 藤原伊織『テロリストのパラソル』
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9605 標題 写生の物語(12)鴎・漱の短歌 掲載誌(紙・書)名 短歌研究 巻 53 号 5 掲載頁 110-114 区分 詩論 キーワード 短歌/森鴎外/夏目漱石
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 TBSのビデオ禍:情況との対話 第三十九回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 6 掲載頁 120-125 区分 情況論 キーワード テレビ/オウム報道/消費資本主義/TBS/ 見出し・語録 「このごろの報道現象はますます金融現象に似てきた。ひと言でいえ ば、主題が報道する価値があるかないかとまったくかかわりなく、ひと度報道内容に 甘味[うまみ]が感じられると、もはや有無をいわせず全報道がその主題に過剰集中 し、酵母のように膨らんで、肝腎の報道価値がなんぼのものかという問題はふっ飛ん でしまう。甘味にあつまる蟻に喰いちらかされて、もうそれ以上喰いつくと蟻自身も 危うくなったところで、さっと消えてしまう。あとには無関心の残骸がのこり、また つぎの主題へむけて過剰集中がおこる。この有様は価格現象が価値とまったく無関係 に金融当事者の甘味をもとめる人為的な操作に誘われて過剰な集中がおこり、この価 値と価格の背離現象が一定の条件が喪われるまでつづき、また急に霧散してしまい、 つぎの甘味をもとめて浮遊するのとおなじだ。これは最高度な消費資本主義の段階に 入った社会経済現象として、ある意味で不可避の病理だといっていい。だが不可避で あっても、まかりまちがえば病気にちかい特徴だということにはかわりない。そして これが不可避にちかい現在の徴候だということを認識できないものは、原因を個々の 人物の不正や悪に帰しようとする。また病理現象に類するものではあるが、げんみつ には病理そのものとはいえないことを承認できないものは、あくまでも資本主義の最 盛期とアンチ資本主義である国家社会主義の最盛期はよかった式の嘆きをかわすこと になる。」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 ニュースの読み方:『世紀末ニュースを解読する』著者 吉本隆明さんに聞く 掲載誌(紙・書)名 ダカーポ 巻 16 号 11 掲載頁 134-137 区分 インタビュー キーワード TBS問題/薬害エイズ/住専問題/情況 見出し・語録 本筋からズレている住専問題への追及/戦争で懲りた、だから私は発言 し続ける
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第三部=『共同幻想論』の世界(40)独自の同 時代思想 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 11 掲載年月日 1996.6.7 区分 インタビュー キーワード 企業体/中内功/産業経済学/消費社主体 見出し・語録 本質概念を媒介として/不況から脱するために 注記等 聞き手=山本哲士・福井憲彦
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 宮沢賢治 叢書名 ちくま学芸文庫 出版社 築摩書房 出版地 東京 区分 作家論 キーワード 宮沢賢治 見出し・語録 第1章 手紙で書かれた自伝 第2章 父のいない物語・妻のいる物語 第3章 さまざまな視線 第4章 「銀河鉄道の夜」の方へ 第5章 喩法・段階・原型 第6章 擬音論・造語論 付 擬音表・造語表 年  譜 テキストおよび参考文献 あとがき 文庫版のための後書き 注記等 本書は一九八九年七月三十日、築摩書房より近代日本詩人選の一冊として刊行 された。(巻末注記)
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 山本哲士 著者 川上春雄 著者 古橋信孝 著者 高橋順一 刊行年月 9606 標題 吉本隆明の文化学―プレ・アジア的ということ― 出版社 文化科学高等研究院出版局 出版地 東京 キーワード プレ・アジア的/価値/母型論/大洋論 見出し・語録 自筆の詩「習作五十一(松川幻想)」/プレ・アジア的ということ/言 語と経済をめぐる価値増殖・価値表現の転移/母型論と大洋論:インタビュー(聞き 手:山本哲士・高橋順一) 注記等 本書は『季刊iichiko』39号の許可を得て再録した。(目次注記)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(41)国家論として読 む 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.6.14 区分 インタビュー キーワード 『言葉と物』/権力論/滝村隆一 見出し・語録 従来とはちがう方法/唯一まともな国家論 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(42)層をいかに切り 取るか 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.6.21 区分 インタビュー キーワード 国家論/共同幻想 見出し・語録 『言葉と物』の秘密/産業経済を中心に 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(43)国家論再検討の ために 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.6.28 区分 インタビュー 見出し・語録 フーコーの三角形/自分の関心で読む 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 写生の物語(13)「神の仕事場」の特性 掲載誌(紙・書)名 短歌研究 巻 53 号 6 掲載頁 90-94 区分 詩論 キーワード 短歌
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9606 標題 フーコーについて(1)新連載 掲載誌(紙・書)名 ちくま 号 303 掲載頁 34-39 収録年月日 1995.7.9 区分 講演 キーワード ミシェル・フーコー 注記等 本稿は、ブックセンター・リブロ主催の講演シリーズ〈吉本隆明と時代を読 む〉第六回「フーコーについて」(一九九五年七月九日、於テキストキッチン・コ ア)のテープ・リライトを整理・加筆したもので、三回に分載の予定です。――編集 部
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 麻原彰晃公判についてのメモ(1):情況との対話 第四十回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 7 掲載頁 120-125 区分 情況論 キーワード オウム―サリン事件/地下鉄サリン事件 見出し・語録 「ここでわたしのなかに一抹の危惧が走るので、をれをコメントしてお く。それは検察側の陳述のこの個所が、麻原彰晃の冒頭の意見陳述の超絶的な内容と 一致するのではないかということだ。この麻原の意見陳述の超絶性と検察側の陳述の この個所の波長を合わせるようにすると、ふたつの結論しかでてこない気がする。ひ とつは麻原彰晃には<すべての理念は宗教的であれ、政治、社会思想であれ、異質な もの、差異的なものの接触なしには生みだされない>という本質的な認識を麻原彰晃 が先天的に欠落しているのではないかということだ。もうひとつは、逆な場合で、じ ぶんの宗教的な世界観が、無関係な市民一般、市民社会全般と激突する過程を、今の ところ匿しているとみなせることだ。また検察側の冒頭陳述はそれに波長を合わせて しまっていて、あらゆる殺害行為が成り立つための本質的な条件に斬り込んでいな い。」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 山田詠美『アニマル・ロジック』 新潮社:消費のなかの芸(33) 掲載誌(紙・書)名 Cut 巻 7 号 7 掲載頁 112-113 区分 書評
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(44)市民社会と観念 の共同性 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.7.5 区分 インタビュー キーワード 国家論/観念/市民社会/産業経済 見出し・語録 観念の共同性の 相/反映論のまちがい 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 消費のなかの芸―ベストセラーを読む 出版社 ロッキングオン 出版地 東京 区分 書評 見出し・語録 かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』論。/『芸』としてみた中東戦争/黒澤 明『夢』『八月の狂詩曲』など。/大川隆法『太陽の法』論。/Mr.ホーキング、出 番です。/つげ義春『無能の人』その他。/『日本語の真相』って何?/『生死を超 える』は面白い/『男流文学論』は女流ワイ談でしょう/上田紀行『スリランカの悪 魔祓い』『トランスフォーメーション・ワークブック』/テレビ的事件(1)─『原 理公論』の世界/『国境の南、太陽の西』の眺め/テレビ的事件(2)─象徴になっ た婚約/『磯野家の謎』東京サザエさん学会編/大友克洋『AKIRA』1〜6/ 『マディソン郡の橋』はどうか/岩井克人『貨幣論』/筒井康隆『断筆宣言への軌 跡』─この本にかこつけて/松浦理英子『親指Pの修行時代』の読み方。/奥泉光 『石の来歴』から『滝』へ。/村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第1部・第2部/ ヘア・ヌードのこと/『千のプラトー』/立花隆『臨死体験』/ビートたけし『顔面 麻痺』/宮崎駿『風の谷のナウシカ』1〜7巻/麻原彰晃『亡国日本の悲しみ』『日 出づる国、災い近し』/瀬名秀明『パラサイト・イヴ』/ヨースタイン・ゴルデル 『ソフィーの世界』/村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』第3部/松本人志『遺書』 『松本』/藤原伊織『テロリストのパラソル』/あとがき/原典一覧 注記等 初出─『CUT』91年3月号〜96年5月号に掲載。
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(45)違う方法を求め て 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.7.12 区分 インタビュー キーワード 産業経済学/国家/市民社会 見出し・語録 主観性を排除して/層をどこで切るか 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(46)浄土教の理念の 転換 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.7.19 区分 インタビュー キーワード 宗教(中世)/浄土教/善悪 見出し・語録 念仏が一番大切に/普遍的な倫理とは 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 芹沢俊介[聞き手] 刊行年月 9607 標題 宗教の最終のすがた:オウム事件の解決 出版社 春秋社 出版地 東京 区分 インタビュー キーワード 消費資本主義/阪神大震災/善悪/産業経済学/オウム事件/造悪論/市 民社会/麻原彰晃/精神の〈深さ〉/身体/オウム真理教 見出し・語録 カタストロフからの視線―新しい段階の兆候 西の天災と東の人災 吉本隆明 1重苦しい情況のなかで 青島・ノック現象 消費資本主義の段階に移った市民の感受性 2カタストロフを早める要素 阪神大震災と、オウムーサリン事件が問いかけるもの 震災とボランティア活動―政治主体が民衆へ移りつつある 矮小化された事件の核心 3資本主義社会を超える兆し 新しい〈善悪〉の基準が必要 息子の死と二人の父親のボランティア 4産業経済学の時代 時代が変わるときの抗しがたい「力」 二つの転向概念 社会党の曖昧さ 静かなる内戦 1末期的マスコミ現象 事件固有の情況を理解しない姿勢 新聞の投書の影響力 2オウム事件の三つのポイント (1)二代目をかんがえない宗教―自殺する宗教 「造悪論」の理解の反響 宗教は家族と敵対する 極悪であるがゆえに浄土にいちばん近い 制度外の宗教者という問題 (2)グルと弟子との対幻想の構造 自己と自己との対話―自己対幻想 現世を実体化しすぎている欠陥 市民社会の本音 市民社会の不安からくる過剰防衛 (3)ニューエイジとスピリチュアリズムとの関連 3精神の〈深さ〉への渇望 神秘主義者エックハルトの影響力 マルクス主義唯物論の誤り 自我は〈深さ〉で変わる 絶対観念に耐える〈深さ〉 4宗教の到達点と「造悪」をパラレルに評価 宗教のわからぬ麻原批判 われらをオウムと学会に誘うもの 芹沢俊介 根底的解決へ向けて 1精神の〈深さ〉とは何か 〈深さ〉は世界を立体化する 〈深さ〉はどうしてはかれるか 教信の非僧非俗―直進的より円環的な価値序列 〈重さ〉と〈深さ〉の関連 「大洋」期と宗教のつながり 2身体は〈深さ〉を備えているか 身体の成り立ち 東洋的身体の修練法 3新宗教現象の行方 境界点を超えてしまうことへの衝撃 極端化した〈深さ〉への渇望の応え 4ヨブの〈深さ〉 神とヨブの問答 ヨブの言葉に匹敵する言葉を! 出口のない世紀末現象への手がかり 〈付〉親鸞の造悪論 吉本隆明 覚書ふうに―あとがき 芹沢俊介 おわりに 吉本隆明 注記等 「収録された三つのインタビューの初出について触れておきたい。第一部は雑 誌「諸君!」一九九五年九月号に「消費資本主義と日本の政治」のタイトルのもとに 掲載された。インタビューの行われた日時は去年九五年七月十八日、場所は山の上ホ テル、担当編集者は内田博人氏であった。第二部は雑誌「インタ」三号(九六年一 月)に「〈核心対談〉オウム真理教」のタイトルのもとに掲載された。インタビュー の日時は九五年十一月二日、場所はホテルオークラ、担当編集者は浅間芳朗氏。それ ぞれのインタビューは雑誌掲載時には紙数の制約上全文の収録がかなわなかった。そ れゆえ本書に収録するにあたっては内田、浅間の両氏に提供していただいた全文の起 こしに若干の整理を加え、収録することができた。両氏に心からお礼を申し上げる。 第三部は今年に入った二月八日、小関直氏、藤野裕美さんの立ち会いのもとに春秋社 の和室にて行われた。未発表であることはいうまでもない。」(「覚書ふうに―あと がき」一九九六年六月十四日 芹沢俊介 より)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(47)「普遍的倫理」 の方へ 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.7.26 区分 インタビュー キーワード 浄土/市民社会 見出し・語録 仏教の教義を解体/オウム真理教問題 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 不明 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 中原中也・立原道造一自然と恋愛 掲載年月日 1996.7.24 区分 講演 キーワード 立原道造/中原中也 注記等 未見。日本近代文学館の夏の文学教室「日本の文学100年一自然と恋愛」 (東京・有楽町のよみうりホール)における講演。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9607 標題 フ−コ−について(2) 掲載誌(紙・書)名 ちくま 号 304 掲載頁 32-37 収録年月日 1995.7.9 区分 講演 キーワード ミシェル・フーコー
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9608 標題 餓死老人の希望:情況との対話 第四十一回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 8 掲載頁 122-127 区分 情況論 キーワード 老齢世代/福祉行政/高齢化社会/高齢社会 見出し・語録 「わたしたちは日本の社会が急速に『高齢化社会』に突入し、そしてま た急速に『高齢社会』に入り、その勢いはとどまることを知らないということが、老 齢者の生活手当や介護の必要さを急速に増加させている原因だと錯覚しがちになって いる。だがこれは短絡的な気がする。高齢化する速度が急速だということは、たしか に老齢年金などの生活手当や要介護者の数を増加させている。だがそれは率を増加さ せているのではない。生活手当の支給や要介護者の率は反比例して減少しているとみ なすのが常識に適っているとわたしにはおもえる。」 「わたしたちに求められているのは日本の社会の急速な高度化と高齢化に対応する見 識や叡知であって、反文明ではない。わたしはここで挙げた二つの老齢者世帯の自死 のなかに、むしろ模範と希望を拡大する契機をみたいと感じて、これに触れてみ た。」
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9608 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(48)普遍ゆえの拘束 力 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.8.9 区分 インタビュー キーワード フーコー『言葉と物』 見出し・語録 国家を超えた配置/国家論として読む 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9608 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(49)バイブルになり うる本 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.8.23 区分 インタビュー キーワード フーコー『言葉と物』 見出し・語録 否定的な自己評価/構造主義とは何か 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9608 標題 沖縄・有事集団自衛権:情況との対話 第四十二回 掲載誌(紙・書)名 サンサーラ 巻 7 号 8 掲載頁 120-125 区分 情況論 キーワード 沖縄/安保条約/憲法第九条/安保再確認報道/自衛権問題/憲法違反 見出し・語録 「何よりも絶望的な気分になるのは、新聞など報道機関が、すでにアメ リカ側の押しつけとしてしか受けとれず、しかもこれを肯定すれば明白な憲法違反で あることが判りきっている事態を、重大とも大事件ともおもわずに呑み込んで、しゃ あしゃあとしている報道姿勢だ。これらの教授たちの意見の表明も『有事』の解釈の 拡大改変と、それにともなう『集団自衛権』という恐るべき現行憲法に違反する概念 を、平気で前提としていることが、わたしにはまったく解せない。この解せなさは、 もちろん今はじまったことではないが、ひどすぎはしないか。社会には人の数だけ沢 山の異なった意見があるのはいいことだ。だが報道機関は日米首脳の会談に忠実に意 見を改変し、たくさんの読者をもっていることを権威のように考えて、じぶんの社説 に合うような知識人を拾い出して語らせる。反対の意見をもつものは批判して職を奪 う。すこしは恥ずかしくおもうべきではないか。わたしなら、国民投票で改憲か否か を問うより以前に、前提とすべきでないような重要な事項について、既成事実のよう に扱うことはやらないとおもう。また天下の公器をつかって個人の見解や存立を否定 するような言論は、放っておけばスターリニズムかファッシズムに行きつくものとし て否認し、あくまでもたたかうとおもう。ようするにマス・コミの倫理や報道姿勢を ただすということは、事前に敵対する組織や人物にビデオテープを見せたかどうかな どというつまらぬことではない。集団(公器もおなじだ)はどんな場合でも個人の言 論を否定したり抹殺したりしてはならず、また国民大衆にとって死活の運命にかかわ るような重大なことを、報道もせずに済まして知らせないようなことは、何人の指示 や要請があってもやらないことが、マスとしての倫理なのだ。」
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9608 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(50)唯物論は通用しない 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.8.30 区分 インタビュー キーワード 唯物論/マルクス主義 見出し・語録 レーニンの唯物論/無意識に持つ拘束 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 著者 岡井 隆 刊行年月 9608 標題 日本語の遺伝子をめぐって―特別対談 掲載誌(紙・書)名 エッセイ・小品集 出版社 思潮社 出版地 東京 巻 8 掲載頁 472-487 区分 対談 見出し・語録 意味とメロディ/「老い」と短歌的遺伝子/批評の臨床性/批評の届く 場所 注記等 (1996.4.26)
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 岡井 隆 刊行年月 9608 標題 文学の「遺伝子」をめぐって(対談) 掲載誌(紙・書)名 現代詩手帖 巻 39 号 8 掲載頁 10-19 区分 対談
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9608 標題 フ−コ−について(3)最終回 掲載誌(紙・書)名 ちくま 号 305 掲載頁 20-26 収録年月日 1995.7.9 区分 講演 キーワード ミシェル・フーコー
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9609 標題 近藤誠『患者よ、がんと闘うな』文藝春秋:消費のなかの芸(34) 掲載誌(紙・書)名 Cut 巻 7 号 8 掲載頁 114-115 区分 書評 キーワード ガン
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9609 標題 吉本隆明 戦後五十年を語る 第四部=フーコーの衝撃(51)構造主義との差 異 掲載誌(紙・書)名 週刊読書人 出版地 東京 掲載頁 2 掲載年月日 1996.9.6 区分 情況論 見出し・語録 宗教と同じように/デリダとフーコー 注記等 聞き手=山本哲士・内田隆三・高橋順一・森反章夫 【吉本氏の体調が回復するまで、この連載はしばらく休載いたします一一編集部】(連載注記)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 9610 標題 溺体始末記:今後も思いのたけ書く 掲載誌(紙・書)名 北日本新聞 出版地 富山市 掲載年月日 1996.10.15
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 9611 標題 安原顕について 掲載誌(紙・書)名 ふざけんな人生:回想の五0年・六0年代 出版社 ジャパン・ミックス 出版地 東京 掲載頁 302-313 区分 跋文 キーワード 安原顕/編集者 見出し・語録 「わたしは文学、ひろくいえば芸術について、いまでもはっきりとわか らないことが一つある。簡単にいえば文学をやることは個々の人間の資質を純化する だろうか、それとも個々の資質を動かすかどうかとは何のかかわりもないのだろうか ということだ。このばあい、文学、芸術をやるという意味は、ひとの文学(芸術)作 品を読むことにのめり込む時期をもつという意味にとっても、文学(芸術)作品を創 るという意味に解してもいい。これはよくわからないと言わないほうがいいのかもし れないが、わたしのなかで文学(芸術)にのめり込むことは、作品が人間の資質を純 化するはずだと思い込みたい欲求が抜き難くあるので、わからないとと言ってみたい のだ。」 「わたしたちは(つまり複数の安原顕や複数のわたしは)現在、文学、芸術について いちばん根底的なことを自問自答すべき場面に、ちょうど社会的にも、また政治制度 的にも、そして市民法的にも遭遇しているのかも知れない気がする。」
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 著者 加藤典洋 刊行年月 9611 標題 戦後を超える思考 掲載誌(紙・書)名 戦後を超える思考 出版社 海鳥社 出版地 東京 掲載頁 303-318 区分 対談 注記等 初出 共同通信社配信 1995年8月

「吉本隆明1996年著作リスト」/kyoshi@tym.fitweb.or.jp 1997.1.27