吉本隆明2003年著作リスト


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刊行形態 Newspaper Article
著者 吉本隆明
刊行年月 0301
標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(37)西東三鬼
掲載誌(紙・書)名 毎日新聞
出版地 東京
掲載頁 15
掲載年月日 2003.1.5
区分 詩論
キーワード 西東三鬼/主観性
見出し・語録 革新的表現で時代を象徴
 「戦後派による主観性の強調は、表現史の流れの中で必然的に生まれたものだが、こう
した『必然』がその後もよく現れるかどうかは、表現の『伝統』がもつ強さとの競争にな
る。もし、その『必然』が常に現れるようになれば、つまり勝ち残っていけば、それもま
た『伝統』の一部になっていく。
 俳句でいえば、三鬼や富沢赤黄男ら新興俳句の作者たち、人間探究派と呼ばれた中村草
田男らを含む世代の俳人は、伝統的な客観との対応性を無視してまで主観的な作品をつく
った。彼らには表現として画期的なものを取り入れようとする意気込みがあったはずだ。
戦争という時代特有の行き詰まった感じや緊張感も働いていたに違いない。」
注記等 【構成・大井浩一】

刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(38)吉岡 実(上) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 4 掲載年月日 2003.1.12 区分 詩論 キーワード 吉岡実/暗喩 見出し・語録 セザンヌの絵に似ている  「絵画にとって色の重ね方は、詩にとっては暗喩の重ね方になる。ありふれた生物を題 材にしているのに、この詩人が人間性も力量もすべてこめて書いているのが分かる。  ふつうは生物などを題材に詩を書いたりしない。ところが吉岡さんは、暗喩を塗り重ね ることで、対応する現実があるかないかに関係なく、詩を創り出している。そして、もう これ以上、行く場所はないというところまで、詰めてしまっている。この詩[吉岡実「静 物」=引用者註]を読んでいると、静物にまつわる、あらゆる心の動きがすべてこめられ ていると感じる。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 アメリカ自身が、旧来の帝国主義と新しい資本主義的要素を混合していて、分けるこ とができていない 掲載誌(紙・書)名 SIGHT(「ロッキング・オン・ジャパン」1月13日増刊号、第 17巻第1号通巻第237号) 巻 14 号 Winter 掲載頁 176-181 掲載年月日 2003.1.13 区分 インタビュー 見出し・語録 資本主義の飽和点/旧来型右翼・左翼の誤謬/社会主義の行方 注記等 インタビュー・撮影=渋谷陽一
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 戦争中と似てきてる(こんにち話) 掲載誌(紙・書)名 新潟日報 出版地 新潟 掲載頁 4 掲載年月日 2003.1.13 区分 インタビュー キーワード 転向問題/戦争責任 見出し・語録 「僕は、前の世代の人たちを『戦争になったのはおまえらがだらしなかった からだ』ということで片付けてきたきらいがある。本当はそんなことで防げるようなこと じゃない。もっと深く掘り下げて考えないと防げるものじゃないですね。抜かっていまし た。転向問題や戦争責任をずいぶんいいかげんなところでやっていたと、ここ数年しきり にします。」 注記等 聞き手は共同通信編集委員 石森洋、写真 岩田望
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 順をぢの第三台場(シリーズ「変わる」(10)) 掲載誌(紙・書)名 週刊新潮1月16日号 巻 48 号 2 掲載頁 [裏表紙見返し] 掲載年月日 2003.1.16 区分 小説 注記等 画・山本容子
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(39)吉岡 実(下) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 4 掲載年月日 2003.1.19 区分 詩論 キーワード 吉岡実/「僧侶」 見出し・語録 あぶり出される精神の動き  「人間というものは、卑しいことも高尚なことも、考えたり、やったりするものだ。俗 っぽいこともすれば、聖なるものにあこがれたりもするものだ。  そんな人間の精神の奥底にある、外からは見えない心の動きが、描き出されている。詩 が進むにしたがって、人間の心の核心にまで徐々に降りていく。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(40)谷川 雁 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 4 掲載年月日 2003.1.26 区分 詩論 キーワード 谷川雁/「革命」 見出し・語録 恋人の年へた漬物の香  「これらの暗喩のどこかが心にひっかかれば、読者にとって、わかりやすい詩だろう。 たとえば、漬物のにおいのする恋人というイメージでもいい。自分の恋人は上品な香水の においはしない。漬物のにおいがする。一度、こんな言葉がひっかかると、一気に詩の中 にはいってしまう。  最後の方言の言葉もとてもいい。だいたい、革新政党とか、自称左翼とかは、いいこと ばかり言っている。公平無私が革命家だとか言ったり、思ったりしている。そんなバカな ことはありえない。死んでしまったら、仕方ない。転向してしまったら、それも仕方ない。 生き残ったのが運のいいやつ。これはとてもよくわかる言葉だ。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0301 標題 谷川雁のことなど 掲載誌(紙・書)名 熊本近代文学館報 号 62 掲載頁 1-2 掲載年月日 2003.1.31 区分 エッセイ 注記等 http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_2626082_po_0620.pdf?contentNo=1
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(41)入沢康夫と天沢退二郎 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 4 掲載年月日 2003.2.2 区分 詩論 キーワード 宮沢賢治全集/校訂/テキスト・クリティック 見出し・語録 宮沢賢治の「二人の母親」  「日本の天台の最澄が根本教典として固守し、古典主義者である日蓮が評価したのは法 華経の中にある二人の母(天上の母と地上の母)という概念だった。これは宮沢賢治も固 執するところで、『銀河鉄道の夜』のカムパネルラの母とジョバンニの母とは天上の母と 地上の母を象徴するものとなっている。  わたしの知っている限りでは、この二人の母を読み分けて、意識的に指摘したのは、入 沢、天沢の両詩人が初めてであった。それまではこれを問題とする者も、気づいて注意す る者もいなかったと思う。」 注記等 今回は書き下ろし。(文末注記)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(42)茨木のり子(上) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 27 掲載年月日 2003.2.9 区分 詩論 キーワード 茨木のり子/『対話』 見出し・語録 自分の人格で書いている 「一つは、茨木さんは学生の時に戦争がたけなわで、在学中に敗戦を迎えた私と同世代の 戦中派で、その感性がとても鮮やかに共感されたことだ。  私などとも、とても似ていた。戦中に女子学生がどんなことを考えていたか。何を望ん でいたのか。敗戦後の日本社会をどう感じたのか。茨木さんの初期詩集は、それを一番に 体現していた。模範的で、あからさまで、とても正確だ。  茨木さんの詩のもう一つの特色は、言葉で書いているのではなく、人格で書いていると いうことだ。この人のもっている人間性そのもが、じかに表現に出ている。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 吉本隆明資料集 28 出版社 猫々堂 出版地 高知 キーワード 『試行』 見出し・語録 『試行』発行一覧表 『試行』全目次・後記 『試行』資料 『試行』執筆者別作品リスト
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 日々を味わう贅沢:老いの中で見つけたささやかな愉しみ 出版社 青春出版社 出版地 東京 区分 エッセイ・小説 見出し・語録 四季の愉しみ 上野のかたつむり 精養軒のビア・ガーデン ある夏の食事日記(抄) 自転車哀歡 新年雑事 墓地に眠る猫さんへ おみくじ「凶」の年 銭湯の百話 沖縄の舟大工さんの記憶 ホームレスに想う平和の象(イメージ) 提灯のあかりに 三粒の木の実 芋ようかんと殺気 春の匂い イーハトヴの冬景色 《掌編小説》 ヘンミ・スーパーの挿話 手の挿話 坂の上、坂の下 あとがき 注記等 《初出一覧》 四季の愉しみ 「うえの」2000年2月号(原題「うえのの四季」) 上野のかたつむり 「うえの」2001年6月号 精養軒のビア・ガーデン 「うえの」2000年8月号(原題「うえのの夏」 ある夏の食事日記(抄) 「本の話」1997年10月号(原題「食事日記抄」) 自転車哀歡 書下ろし 銭湯の百話 書下ろし 新年雑事 「うえの」1998年1月号 墓地に眠る猫さんへ 「うえの」1996年1月号 おみくじ「凶」の年 「うえの」1993年12月号 沖縄の舟大工さんの記憶 「うえの」1992年7月号(原題「やわらかい沖縄・かたい沖縄」) ホームレスに想う平和の象(イメージ) 「うえの」1995年1月号(原題「上野界隈の半世紀」) 提灯のあかりに 「うえの」2001年1月号(原題「忘れ得ぬ上野の人々」) 三粒の木の実 同上 芋ようかんと殺気 「うえの」2000年12月号(原題「忘れ得ぬ上野の人々」) 春の匂い 「文藝春秋」1999年4月号 イーハトヴの冬景色 「うえの」1990年2月号(原題「賢治童話の風土」) ヘンミ・スーパーの挿話 「週刊新潮」2001年9月13日号 手の挿話 「朝日新聞」2000年1月1日 坂の上、坂の下 「週刊新潮」1999年1月14日号 カバー足形――吉本フランシス子 本文挿画――三井卓夫 ISBN4-413-02160-6
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(43)茨木のり子(下) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 4 掲載年月日 2003.2.16 区分 詩論 キーワード 茨木のり子高村光太郎/宮本百合子 見出し・語録 健康で向日的な性格 「茨木さんの詩は太陽の光をまともに受けたような立派な人柄の冴えをますます見せるよ うになった。立派で健康だということは、詩人としては時に弱点にもなる。ありきたりな 進歩主義になりえると感じる。その後は、あまり詩が人を引きつけなくなることもあるか もしれない。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(44)永瀬清子(上) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 23 掲載年月日 2003.2.23 区分 詩論 キーワード 永瀬清子 見出し・語録 各地にいる天女たちへ  「永瀬清子さんは、掛け値なしにこの二人[与謝野晶子と深尾須磨子=編者註記]と並 び称される詩人だ。太平洋戦争前から、戦後なくなる直前まで、長い期間にわたって力量 は衰えなかった。  永瀬さんの詩は、『華』があるというのとは少し違う。女性の生活感を時代のあり方と 重ねて表現した。主体的に生きる女性を応援し、勇気づける詩を書いた。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0302 標題 ニッポンを覆う“戦後ボケ”大切なのは言い続けること 掲載誌(紙・書)名 語るには若すぎますが 出版社 河出書房新社 出版地 東京 掲載頁 119-125 区分 情況論 見出し・語録 「うやむやのうちに戦後を始めてしまった。昨日までの『侵略国家』が、き ょうからは『平和国家』『文化国家』だと言いだした。それも上から下まで、右から左ま で。戦中派の私からいわせればごまかしで、ごまかしから始まった戦後意識もごまかしだ。 これがボケのはじまりだ。」 「私は、こうしたボケ状態の社会は、さらに今後十年は続くと思っている。ではどうする か。実効ある処方箋も大切だが、その前にこれからは、さまざまな場面で細かな修正が必 要になってくるのではないだろうか。」 注記等 古舘謙二――インタビュー・構成 初出は「週刊朝日」2002年2月22日号に「語るには若すぎる」の連載第6回として掲載 された。 ISBN4-309-01521-2
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(45)永瀬清子(下) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 18 掲載年月日 2003.3.2 区分 詩論 キーワード 永瀬清子 見出し・語録 最長不倒の女性詩人 「永瀬清子さんの詩は、敗戦後も、いささかも衰えなかった。戦後の仕事で印象深いもの の一つに、「短章集」と題した作品群がある。一種の散文詩といえばいいだろうか。短い 言葉に凝縮して、女性の生活感を描いている。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(46)清岡卓行(上) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 13 掲載年月日 2003.3.9 区分 詩論 キーワード 清岡卓行/シュールレアリスム詩人 見出し・語録 読者を不意打ちする言葉 「行と行の連なりが唐突に宙づりにされると、意味が受け取りにくくなるところも出てく るが、作者の意識の中では『驚愕』とか『走る』とか『空気の乳首』とかいうような、あ りふれた言葉が意味の飛翔を成り立たせている。続き方が読む側からは、にわかにわから なくても、作る側の意識中では必然になっていることがわかる。これは日本のシュールレ アリスム詩の一番の特徴ではないかと思う。  西欧の言葉では、自然な続き具合でシュールレアリスム詩が書け、読者も自然に受け取 れるのに、日本語でシュールレアリスム詩を成り立たせるには、強い力業が必要になるよ うな気がする。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 吉本隆明が語る戦後55年[第13回]わが少年時代と「少年期」 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 10 掲載頁 4-58 区分 インタビュー 見出し・語録 新佃島と祖父母の記憶/船大工の父と船造りの技術/七年間通った私塾の牧歌的な思い出 /月島地域子弟の当時の進路/衰退していく都市の特徴/ほどよい町を作る発想をもたな いと衰退を止められない/内側からはなかなか開けない地域/再会した「ミリカ」に感じ た違和感/江藤淳は堀辰雄の文学を「上昇感性」として読まなかった/芥川にはプロレタ リア文学とモダン文学の融和ができたはずだ/通俗化・大衆化を嫌う江藤淳への不満/作 品も批評も主題重視、文体軽視ではだめだ/小学生時代に講談本から通俗的な正義感の影 響を受けた/「新参の富豪」という宮澤賢治のコンプレックス/賢治に対するエコロジス トの見当違い 注記等 談話収録▲1996年6月20日 インタビュアー▲山本哲士、高橋順一 ★今回掲載文は『週刊読書人』掲載では、「第十四部〈少年期〉について」に相当 ISBN4-87919-210-4
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 著者 内田隆三(聞き手) 著者 山本哲志(聞き手) 刊行年月 0303 標題 家族・老人・男女・同性愛をめぐって 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 10 掲載頁 71-102 区分 鼎談 見出し・語録 三世代同居を理想とする日本の老人たち/男女の対幻想だけを残して家族は解体しつつあ る/性を売るプロの女性がいた時代と素人がプロの代役をする時代/漱石が親愛感をもっ ていた女性ともっとも嫌っていた女性/「玄人女性」を描いた鴎外の小説らしい小説/司 馬遼太郎の小説の文体にはまるでパンチの強弱がない/年金だけではやっていけない普通 の人の老後の生活/幼稚園の隣に老人ホームを建てて相互に行き来できる場所になるとい い/定年退職者をメンバーとするアイデアを売る会社はできないか/レスビアンこそが女 性らしさを一番確保している/頭だけの共同性と身体の共同性を同時に成り立たせる可能 性は女の同性愛にある/法律でけりをつけるのではなく新たな倫理性を考えていくという 課題/男が女に求めている女性性は女の側からすれば男への媚びにすぎない 注記等 談話収録▲2002年10月7日 ISBN4-87919-210-4
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 心的現象論4:連載資料 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 10 掲載頁 103-141 見出し・語録 関係論 24 〈関係〉とは何か 25 〈関係〉としてみられた自己・他者・世界 26 〈身体〉に表出される〈関係〉 27 作られた幻覚における〈関係〉(1) 28 作られた幻覚における〈関係〉(2) 29 作られた幻覚における〈関係〉(3) 30 形式論理的な〈関係〉 注記等 『試行』第29号(1970年1月)以降連載分の「心的現象論」を収録するもの ISBN4-87919-210-4
刊行形態 Audiovisual Material 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 吉本隆明全講演ライブ集〈ビデオ版〉1 資本主義はどこまでいったか―経済現象か らみた現在― 出版社 弓立社 出版地 東京 形式 VT(VHS) 区分 講演 キーワード 日本経済論 見出し・語録 資本主義はどこまでいったか―経済現象からみた現在―(全169分) 〈講演〉103分51秒 〈質疑応答〉60分30秒 1)市民社会に対する国家の干渉を数字で知る方法 2)忙しい社会の中で豊かな生活をするには 3)吉本さんはストレスをどう解消しているか 4)忙しい社会から降りた生活もあると思うが・・・ 5)サービス産業の役割について 添付冊子「資本主義はどこまでいったか―経済現象からみた現在―」目次 I 現在モデル  (i)中流意識  (ii)貯蓄平均  (iii)労働者所得  (iv)全体像 II 重点的な細部へ  (i) 概観できる数値表 1生産の話  (i) 鉱工業生産  (ii)情報化社会革命の度合いを測るもの 2労働の話  (i)倒産状況  (ii)失業  (iii)労働者所得  (iv)産業構造の変化が及ぼすもの 3消費の話  (i)家計支出の傾向  (ii)スピードを支配するもの  (iii)微細なイメージをつくる (図と表) 図1 現在モデル 図2 国民が自分の生活をどう感じているか 表1 関心のある経済指標 図3 鉱工業生産の伸びと電気機械部門の寄与度    1生産の話 図4 技術進歩と成長力(60年度「経済白書」より) 図5 従業者1人当たりOA・FA機器導入状況(60年度「経済白書」より) 図6 銀行取引停止処分者件数と景気局 (60年度「経済白書」より)    2労働の話 表3 雇用 表4 家計所得関連指標の推移    3消費の話 図7 家計の財とサービス支出(消費支出の伸び)(60年度「経済白書」より) 図8 サービス項目の55〜59年平均支出伸び率(60年度「経済白書」より) (なぜか、表2が『超西欧的まで』にはない。今となってはなぜ欠番のままなのか、原因 がわからない。) [連載] 吉田純が撮った吉本隆明5 1978 自立学校メモランダム――吉本隆明さんのこと(3) 松田政男 注記等 ISBN4-8123-0696-5
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(47)清岡卓行(下) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 4 掲載年月日 2003.3.16 区分 詩論 キーワード 清岡卓行/吉岡実/飯島耕一 見出し・語録 構成の面白さに個性がある 「このような詩(「愉快なシネカメラ」の冒頭=註))を読んでいると、これは憶測にす ぎないけれど、清岡さんは日常生活の中で、ふと思い浮かんだ言葉をノートか何かに書き 込んで創作しているのではないかと思えてくる。それらの言葉をうまく配列し、作者の意 識の中で強固につなげているように感じる。  このような詩の背景にあるのは、言葉の意味と自身の想像力とは、価値が同じなのだと いう考え方だと思える。清岡さんの詩は意識の流れが強固で、それが詩の明るく、肯定的 な印象にもつながっている。」 注記等 【構成・重里徹也】
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0303 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(48)大岡 信(上) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 23 掲載年月日 2003.3.30 区分 詩論 キーワード 大岡信/シュールレアリスム/触覚 見出し・語録 感覚表現の常識を転倒 「文学的にも普通は視覚と聴覚が重要であると考えられてきた。ところが、大岡さんは 『さわる』という感覚を第一義に近い要素として、さまざまなケースを挙げている。限 り無く多様な『さわる』という行為に関して、重要なことは漏れなくきちんと触れられ ている。こういう感覚表現の転倒は初めてだったし、一つ上の世代の私たちには驚きだ った。」 注記等 【構成・大井浩一】
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0304 標題 吉本隆明が読む現代日本の詩歌(49)大岡 信(下) 掲載誌(紙・書)名 毎日新聞 出版地 東京 掲載頁 6 掲載年月日 2003.4.6 区分 詩論 キーワード 大岡信/シュールレアリスト 見出し・語録 古典と西欧の方法を総合 「他のシュールレアリストとくらべて大岡さんの詩は、古典に由来する言葉の使い方に特徴 がある。大岡さんは本来、短歌や俳句のような古典詩人としての資質をもっていたのではな いだろうか。そういう人が新しい西欧の詩の方法に遭遇したのだという気がする。大岡さん がシュールレアリストの中では幅広い読者をもっているのも、日本の古典にも西欧の表現に も詳しく、言葉の使い方の領域が特に広いからだと言えるのではないか。」 注記等 【構成・大井浩一】
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0304 標題 解説 掲載誌(紙・書)名 チベットのモーツアルト 出版社 講談社 出版地 東京 掲載頁 323-332 叢書名 講談社学術文庫 区分 解説文 キーワード 精神(心)の考古学 見出し・語録 「しかし、ある古典的な遠い過去の時代に、人間は(住民は)どんな精神 (心)をもち、何を考えていたかなどを推論により知りつくすためにはどうすればいい のか、何を掘り返せばいいのか。  この精神(心)の考古学とでもいうべき専門家たちにはたった一つの方法しか考えら れない。それは未開の宗教、医術、知識、経験などを継承し、それに通暁しているか、 それらの技術を保存している固有社会の導師に弟子入りしてその技法を体得し、その核 心を現代的に解明することだ。たぶん中沢新一の『チベットのモーツアルト』は、この 『精神(心)の考古学』の技術法を使ってチベットの原始密教の精神過程と技法に参入 し、その世界を解明しようとした最初の試みではないかと思った。彼にとっても最初で あるとともに、日本の仏教研究としても最初の斬新な試みだと思える。」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0304 標題 世界史の全般にわたって、形が見えなくなってしまっている 掲載誌(紙・書)名 SIGHT(「ロッキング・オン・ジャパン」4月19日増刊号、第 17巻第7号通巻第243号) 巻 15 号 Spring 掲載頁 164-169 掲載年月日 2003.4.19 区分 インタビュー 見出し・語録 形の見えない世界史/産業の転換がもたらす新たな世界像/アメリカの葛藤 注記等 インタビュー・撮影=渋谷陽一
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0304 標題 心的現象論 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 16 掲載頁 81-94 掲載年月日 1966.2.10 区分 幻想論 キーワード 心的現象 見出し・語録 4 〈エス〉はなぜ人間的構造となるか。 5 あるフロイド批判の立場について 6 原生的疎外を前景へおしだすために。 7 心的な領域の基軸 8 異常または病的とはなにか 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 29」
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0304 標題 現代日本の詩歌 出版社 毎日新聞社 出版地 東京 区分 詩論 キーワード 詩 見出し・語録 はじめに 現代詩とは何か 谷川俊太郎 田村隆一 塚本邦雄 岡井隆 俳句という表現 夏石番矢 吉増剛造 歌詞という表現 中島みゆきと松任谷由実 宇多田ヒカル 優れた詩の条件 俵万智 佐々木幸綱と寺山修司 角川春樹 暗喩の詩人、直喩の詩人 野村喜和夫 城戸朱理 「戦後派」の表現 鮎川信夫 近藤芳美 西東三鬼 吉岡実 谷川雁 入沢康夫と天沢退二郎 茨木のり子 永瀬清子 清岡卓行 大岡信 構成者後記 構成担当者一覧 「小説作品が、着飾った盛装姿だとすれば、詩は身体の骨格であり、その身体にやや古風な 伝統的な衣裳をじかに身につけたのが古典詩の世界だと言うべきかもしれない。これが朔太 郎の順序の本意かもしれない。わたしはまず朔太郎からはじめられた『現代詩』について短 かい説明を試みてから、多様な個々のブロックの読解に入ってゆこうと思う。」(「はじめ に」より) 注記等 「本書は『毎日新聞』に2002年4月から2003年4月まで連載された『吉本隆明が読 む現代日本の詩歌』をもとに編んだものです」(巻末注記) 構成:大井浩一/重里徹也 ISBN4-620-31631-8
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0305 標題 負けるとわかっていても“老い”という自然との戦いに挑むべきですね。 掲載誌(紙・書)名 一個人 号 36 掲載頁 90-91 掲載年月日 2003.5.1 区分 インタビュー キーワード 老い 見出し・語録 精神的には幼稚なまま寿命だけが伸びていく/手を動かすことはすべてを動かすこと 「朝起きてから寝るまでなんらかのテーマについて目まぐるしく考えてますね。怠けもし ますけど、途切れずに持続してることもたびたびです」 「自然に逆らおうと思ってよく自転車に乗りますが、よく転びもする(笑)。すると中学 生や女子高生が自転車を起こしてくれたりするんです。最近の少年は凶悪だと思いがちな 点を改めないと。」 「身体も精神もすべて繋がっているのだと実感しましたね。」 注記等 達人インタビュー 定年後―何をして、どう生きるか。“老い”とのつきあい方、 考え方
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0305 標題 生き急ぐな。「大人の時間」がこれから始まる 掲載誌(紙・書)名 プレジデント 巻 41 号 9 掲載頁 58-59 掲載年月日 2003.5.19 区分 インタビュー キーワード 生き方 見出し・語録 「少し待てよ のんびり考えてみたら」/「老い」に逆らって 負けてもまた逆らう 「ただし、自分の生涯と自分が衝突するときがあります。生きている理由や根拠が問わ れる時期といっていいかもしれません。これから先どうするか、こっちに行くか、あっ ちに行くかを自分で決めなければいけないときですね。それがいつくるかは個人個人で 違うでしょうが、『決めなきゃ誰も助けてくれないよ』というときが、いつか必ずくる んですね。そのときには、少し身を起こして、本気で決めなくてはいけません。団塊世 代、あるいはそれよりも若い人たちは、自分の子供との深刻なぶつかり合い、つまり異 世代との摩擦が生じたときに、初めて大人になった自分に気づくのではないかと思いま す。そのときには、自分の生きている根拠が問われているのでしょう。」 注記等 これからの「働き方、生き方」ガイド「人生選択肢」の増やし方(2)55歳 以上編
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0305 標題 解説 掲載誌(紙・書)名 太宰と安吾 出版社 バジリコ 出版地 東京 掲載頁 395-397 区分 作家論 キーワード 太宰治/坂口安吾 見出し・語録 「太宰と坂口の作品に通底するのは、戦後の状況に対する『否定』の雰囲 気である。戦争の中に平和を、平和の中に戦争を透視することができない他の知識人と 比較して、政治も社会も文学も、戦争も平和もすべて嘘っぱちじゃないかという二人の 拠って立つところは、際立っていた。つまるところ、太宰と坂口は『解って』いたので はないかと思う。」 注記等 平成15年3月 ISBN4-901784-15-3
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0306 標題 状況への発言―ひとつの死― 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 17 掲載頁 4-6 掲載年月日 1966.5.15 区分 状況論 キーワード 岩渕五郎 見出し・語録 「わたしにとっては、よき生き場所とよき死に場所を戦後に心ひそかにも とめつづけ、それゆえに献身と思いやりと自己の存在を埋没させようとする悲劇的な衝 動とをつらぬきとおしたひとつの生涯の、突然の切断とおもえる。かれは、たんに信頼 すべき存在というにとどまらなかった。この戦後という薄ぼけた時代、戦争を狡さだけ でやりすごしてきた人間の思想的系譜が、まやかしを身上として文化の世界に空前の氾 濫をとげている時代に、おそろしい存在もまだいることを身をもって立証してくれたか けがえのない存在であった。かれの死はあたかもこのような存在の全終焉を象徴するか のようなひとつの事件を意味している。  戦後を、まるでかりの旅宿のように、ただ他者への献身だけで貫き、家族を愛し、他 人に対してはおもいも及ばないような秘された手をさしのべ、それでいてどんな親しい 家族にも自己の来歴について語ろうともせずに沈黙のまま生きた、わたしにとって思想 的にも生活的にもかけがえのない存在は、あの日、突然、この世界から消えてしまった。 かれの残像は、いまもわたしの思想的な営為のなかに、家族のあいだに、戸口のところ に佇ったまま消えようとしない。」 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 30」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0306 標題 心的現象論 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 17 掲載頁 77-92 掲載年月日 1966.5.15 区分 幻想論 キーワード 心的現象 見出し・語録 9 異常と病的とは区別できるか 10 心的現象としての精神分裂病。 11 心的現象としての病的なものの位相 12 ミンコフスキーの『精神分裂病』について。 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 30」
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0306 標題 島・列島・環南太平洋への考察:日本の島エッセイ 掲載誌(紙・書)名 日本の島:島宇宙が育む日本文化、再発見 出版社 平凡社 出版地 東京 掲載頁 4-7 区分 南島論 キーワード 日本列島/環南太平洋 見出し・語録 「日本列島をヤポネシアと呼べば、スリランカ、インドネシア、ミクロネシア、ポリネ シアなどの環南太平洋の島々の多島人の種族が少なくとも半分の日本列島人の要素とみ なすことができる。そして後の半分はインド以東の内陸人である中国やアジア、ロシア に分布した古アジア、モンゴルなどが占めていることになる。もちろん南北アメリカの 先住人種や中近東人と混血した南中国の種族を構成要素に加えてもよいわけだ。また太 平洋戦争での日本列島人の侵略、侵攻を一種の帰郷運動になぞらえるとすれば、インド 以東のアジアの内陸とオセアニアの全域が包囲されることになる。大袈裟すぎるという そしりは免れないが、嘘だとか間違いだとか言われることはないだろうと思える。」 「ヤポネシア住民の特色の気質や人文性格も同じように言える。アジアの内陸からの性 格を主としながら環南太平洋の住民の特色を混合している。また逆に、アジア内陸の種 族像を表層に浮かべながら、基層は頑強に環南太平洋の多島と列島の性格を自然な傾向 を保持していると言ってもよいのかも知れない。」 注記等 ISBN4-582-94451-5
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0306 標題 本書に寄せて―三好十郎のこと― 掲載誌(紙・書)名 悲しい火だるま:評伝・三好十郎 出版社 日本放送出版協会 出版地 東京 掲載頁 1-2 区分 作家論 キーワード 三好十郎 見出し・語録 「わたしにとって戯曲家三好十郎は年令から言っても文学上の視点から言ってもその時 期[「太平洋戦争期に青春が交錯したり、一番物事をよく考え身体も勢いがあった生涯 の時期」のこと=引用者註]特異なまでに巨大な文学者で、年齢的に言えば『戦中派』 とは言えないのに、わたしなど『戦中派』を呑みつくすほどの象徴性をもった存在だっ た。これほど重厚に深く生活や社会や国というものを考えなければその時代を生きたと はいえないのだと肝に銘じて考えさせ、悩ませ、浅い波を全身に浴びながら、深いうね りにはどっしりと対応しなくてはならないことを考えさせてくれたのは、『浮標』[ブ イ=フリガナ]をはじめ三好十郎の戯曲作品だったと思う。浅い波に動じないし、深い 波には不動の構えをという人物は居たのかも知れないが、わたしたち浅い波にもほんろ うされてしまいかねない血気ばかりの青春には全く視えなかった。わたしなどには、作 家の太宰治や、まるで奇蹟の昼の星のような三好十郎や横光利一などが共感の著しい存 在だった。特に戯曲家だった三好十郎は困難な場所にあって大きな波と小さな波を本気 に受けとめて激しい生死の境を孤独のうちにくぐりぬけるその逆波[さかなみ=フリガ ナ]に向かう姿勢に、じぶんたち不毛な世代にも通じる気力を見せてくれた作家だった。」 注記等 ISBN4-582-94451-5
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0306 標題 天皇制と日本人 掲載誌(紙・書)名 場 号 24 出版社 こぶし書房 出版地 東京 掲載頁 3-5 区分 談話 キーワード 天皇制 見出し・語録  規定なき日本軍国主義/天皇制の根幹――生き神さま 注記等 こぶし文庫刊行栞 神山茂夫著『天皇制に関する理論的諸問題』特集
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 つまり戦争ってのは、勝っても負けてもろくなことはないんですよ 掲載誌(紙・書)名 SIGHT(「ロッキング・オン・ジャパン」7月増刊号、第17巻 第11号通巻第247号) 巻 16 号 Summer 掲載頁 76-81 掲載年月日 2003.7.16 区分 インタビュー キーワード イラク戦争 見出し・語録 明確なヴィジョンなきイラク統治/今唱えるべき非戦とは/ほんとうの 意味での平和憲法へ 注記等 インタビュー=渋谷陽一
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 吉本隆明が語る戦後55年[第14回]詩的創造の世界 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 11 掲載頁 4-67 区分 インタビュー 見出し・語録 最初に書いた詩は七五調の童謡のような詩/音数律を保ちながら複雑な内面性を表現した 中原中也/模倣的な表現の修練から自分らしい表現へという過程/韻律を崩さずに日本的 な象徴詩の内容を作り上げた歴史/感情をできるだけ排除する高村光太郎の詩/日本語の 「音数律=自然秩序」が西欧人には理解しがたい/これから詩を書く若い人たちがうまく なる早道/現代社会の時間テンポと詩作への集中力の深さの関係/詩は手と感覚・手と思 考との連携の問題だ/頭で詩を書く、言葉をねじ伏せて詩を書く苦心/四季派の絶対感情 としての自然から草花・風月の自然まで/ナチズムの健康さを全否定することの難しさ/ 欧文脈で異化作用を生み出した伊藤静雄と富永太郎/手が連動せずに頭だけで詩を書くの はまずいんじゃないか/明治以降の詩から何かを消去していくしかない/宮沢賢治文語詩 の「初期の再現」のわからない部分/荒れ模様の時代に書いた『固有時との対話』/「本 気」と「表現」が一致するところまで手を動かしたい/流行歌を書きたくて仕方がない 注記等 談話収録▲1996年7月25日 インタビュアー▲山本哲士・高橋順一・谷口江里也 ★今回掲載文は『週刊読書人』掲載では、「第十五部 クリエイティブな詩」に相当 ISBN4-87919-211-2
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 ハンセン病と日本的「聖卑いったい」の考え方:現在への発言 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 11 掲載頁 86-112 区分 インタビュー キーワード ハンセン病 見出し・語録 必ずうつるといわれていたハンセン病に死を覚悟で奉仕した人たちの存在/川端康成の ハンセン病者の文学への評価 恐れと尊敬の相まざった意識/天皇制にも通じる聖と卑 が一体となった日本的な考え方/聖なる病の風習と日本人が天皇を尊重してきた理由と の同一性/戦中派が抉ろうとしない日本的な根深い伝統と習慣/西洋の資本主義と東洋 の資本主義の違いそして日本的資本主義の神道的な要素/日本的な構造の絡みの起源か ら考えていく方法/第三次産業が大部分を占めて段階論が通用しない時代に入っている /社会のあり方と政治的国家のあり方は対応しない/民族という概念には元々根拠がな い/構造主義の主張と小泉内閣には何の変わりもない 注記等 談話収録▲2001年5月25日 聞き手▲山本哲士 ISBN4-87919-211-2
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 心的現象論5:連載資料 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 11 掲載頁 113-151 見出し・語録 関係論 31〈うつ〉という〈関係〉(1) 32〈うつ〉という〈関係〉(2) 33〈うつ〉という〈関係〉(3) 34〈うつ〉関係の拡張(1) 35〈うつ〉関係の拡張(2) 注記等 『試行』第29号(1970年1月)以降連載分の「心的現象論」を収録するもの ISBN4-87919-211-2
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 情況への発言―ポンチ絵の中の思想― 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 18 掲載頁 2-6 掲載年月日 1966.8.15 区分 情況論 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 31」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 心的現象論 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 18 掲載頁 87-96 掲載年月日 1966.8.15 区分 幻想論 キーワード 心的現象 見出し・語録 13 動態化の前提 14 原生的疎外と純粋疎外 15 度(Grad)について。 16 ふたたび心的現象としての精神分裂病について。 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 31」
刊行形態 Audiovisual Material 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 吉本隆明全講演ライブ集 第6巻 親鸞:『最後の親鸞』以後 出版社 弓立社 出版地 東京 形式 CD 区分 講演 キーワード 親鸞 見出し・語録 CD−031 親鸞論(変容論) I 71:59  司会 (1)1:21  親鸞思想の到達点 (2)9:20  親鸞の考え方の変容過程=三願転入 (3)21:36  法然と親鸞の差異 (4)11:06  同時代の批判 (5)9:12  親鸞を語ることの難しさ=第十八願 (6)15:27  「自然法爾章」世界的大思想家・親鸞の最終到達点 (7)3:53 CD-032 親鸞論(変容論) II 67:18  「苦」と浄土 (1)24:42  質疑応答(1) (2)12:29  質疑応答(2) (3)7:28  質疑応答(3) (4)7:46  質疑応答(4) (5)11:36  質疑応答(5) (6)10:24 CD-033 親鸞の声(自然論) 73:37  司会 (1)6:48  「自然の声」という仏教思想を否定 (2)16:43  「歎異抄」の声。善・悪について (3)15:29  善悪を人間の考えられる最後まで考えた (4)17:08  善悪(倫理問題)を最大限に広げる (5)6:59  信とは声にならない〈声〉/司会 (6)10:27 CD-034 親鸞の還相(還相論) I 66:00  司会 (1)6:17  比喩としての親鸞 (2)3:46  還相=還りの姿 (3)20:09  大慈悲 (4)10:33  比喩としてしか分からなくなった現在 (5)11:38  タバコ問題という社会現象を考える (6)13:34   CD-035 親鸞の還相(還相論) II 72:13  知識の課題と還相の課題 (1)9:44  高齢化社会と老人問題 (2)12:25  家族生活と死の問題 (3)4:18  社会生活と死の問題 (4)2:48  人間における死の問題 (5)1:47  死を照らし出す視線 (6)13:55  死を自在に往復する視線 (7)12:26  司会/質疑応答(1) (8)14:45 CD-036 親鸞の還相(還相論) III 59:20  質疑応答(2) (1)11:43  質疑応答(3) (2)8:41  質疑応答(4) (3)19:10  質疑応答(5) (4)19:45 添付冊子「6 親鸞 ―『最後の親鸞』以後」目次 [連載] 吉田純が撮った吉本隆明6 1978 吉本隆明の講演を聴き続けた 宮下和夫 親鸞論―変容論(第一回緑陰講座「親鸞・不知火よりのことづて」と題した鹿児島県出水 市泉城山西照寺における講演[1983.8.21](原題「親鸞論(付)鹿児島親鸞メモ」)。 『親鸞 不知火よりのことづて』〈1984年10月18日、日本エディタースクール出版部〉、 『未来の親鸞』〈90年10月25日、春秋社〉所収) 親鸞思想の到達点/親鸞の考え方の変容過程=三願転入/法然と親鸞の差異/同時代の 批判/親鸞を語ることの難しさ=第十八願/「自然法爾章」世界的大思想家・親鸞の最 終到達点/「苦」と浄土 親鸞の声―自然論(1984年6月17日、武蔵野女子学院「第261回日曜講演会」による 武蔵野女子学院紅雲台大広間における講演(原題「親鸞の声」)。『超西欧的まで』 〈87年11月10日、弓立社、『信の構造』83年12月15日、『未来の親鸞』90年10月 25日、春秋社〉所収) 「自然の声」という仏教思想を否定/「歎異抄」の声。善・悪について/善悪を人間 の考えられる最後まで考えた/善悪(倫理問題)を最大限に広げる/信とは声になら ない〈声〉 親鸞の還相―還相論(1988年11月1日、真宗大谷派東京教区教化委員会「課題別育成 員研修会」による同教区会館における講演(原題「親鸞の還相について」)。『未来の 親鸞』〈1990年10月25日、春秋社〉所収) 比喩としての親鸞/還相=還りの姿/大慈悲/比喩としてしか分からなくなった現在/ タバコ問題という社会現象を考える/知識の課題と還相の課題/高齢化社会と老人問題 /家族生活と死の問題/社会生活と死の問題/人間における死の問題/死を照らし出す 視線/死を自在に往復する視線 注記等 ISBN4-8123-0697-3
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0307 標題 吉本隆明全詩集 出版社 思潮社 出版地 東京 区分 詩集 キーワード 詩 見出し・語録 第I部 定本詩集 固有時との対話(1925) 転位のための十篇(1953) 定本詩集(I、IV、V) 第II部 新詩集以後 新詩集以後(1970〜1994) 第III部 記号の森の伝説歌 記号の森の伝説歌(1986) 「野生児代」連作詩篇(1975〜1984) 第IV部 初期詩篇 I (1941〜1944) II 呼子と北風(1943) III 草莽(1944) IV 哀しき人々(1945) V 「時祷」詩篇(1946〜1947) VI (1946〜1950) VII 詩稿(1946) VIII かなしきいこいに(1947) IX 白日の旅から(1947) X 詩稿X(1948) XI 残照篇(1949〜1950) XII 日時計篇I(1950) XIII 日時計篇II(1951) XIV 〈手形〉詩篇(1953〜1954) 第V部 言葉からの触手 言葉からの触手(1989) 全詩集へのあとがき 年譜 高橋忠義編 解題 著作目録 注記等 写真 西村燎子 装幀 菊地信義 付録:冊子(24p)に「和楽路」に発表された 二篇の詩を収録。 ISBN4-7837-2321-4
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0308 標題 吉本隆明さんが語る「人生の作法」:老いを生きる、老いを考える 生活者として、 思想家として 掲載誌(紙・書)名 週刊新潮 巻 48 号 31 掲載頁 117-128 掲載年月日 2003.8.14・21 区分 談話 キーワード 老い 見出し・語録 初孫を膝に抱いての感慨/日々是、リハビリの繰り返し/老いをいつ自覚したか/諦めと 肯定と自己修正と/2度の臨死体験/最近、考えること。文明の行方/老人ホームの隣に 保育所を  「21世紀に入り、文明の曲り角とかいわれてますけど、確かに、近代になってから、 西洋に生まれた歴史概念が行き詰まっていると感じますね。その西洋の歴史概念を作った 根本はヘーゲルという哲学者ですが、その彼にいわせると、ヨーロッパ的な近代を誕生さ せた歴史だけが重要なのであって、アジア・アフリカの歴史は、未開社会と同じようなも ので切り捨てても構わないということになる。でも本当にそうなのか。  サルからヒトへと進化したのが100万年単位、ヒトの間で民族語が生まれるのが10 万年単位の出来事だったといわれています。ならば、その間、ヒトは何を考え、何をして いたのか。で、その穴を埋めるには、未開社会の呪術師とか、チベットの修行僧なんかに ついて、追体験するしかない。  日本の学者で、唯一それを実践している中沢新一は、“形而上学の革命”という概念を 提唱していますが、人類は、確かに、そうしたことを考える時期にきていますね。」 注記等 写真・島田啓一 新潮社広告部特別企画による広告割り付けを主としたページ構成で、談話記事は約4ペー ジ。
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0308 標題 国民は国家から自由だ:憲法の精神生かせぬ政府;終戦の日−吉本隆明さんインタ ビュー 掲載誌(紙・書)名 信濃毎日新聞 出版地 長野市 掲載頁 5 掲載年月日 2003.8.15 区分 インタビュー 見出し・語録 「東洋的な考えでは、国家とは人や土地などすべてをくるんだものだとしがちだが、国家 とはつまるところ政府なんです。国同士が軍事同盟を結んでいれば、政府は条約を守らな くてはならない。しかし一般国民は戦時になったときに、政府に協力しようが逃げ出そう が自由だ。太平洋戦争のときは逃げ出せば『非国民』だったが、いまは『それは一人ひと りの判断だ』と思えるようになったのではないでしょうか。」 注記等 聞き手:共同通信編集委員 石森洋
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0308 標題 岸上大作:意思表示 掲載誌(紙・書)名 永遠の文庫〈解説〉名作選 編集 斎藤慎爾 出版社 メタローグ 出版地 東京 叢書名 リテレール別冊 17 区分 解説 キーワード 岸上大作 注記等 ISBN4-8398-2029-5
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 (ききて)芹沢俊介 刊行年月 0309 標題 わたしのものではない〈固有〉の場所に:インタビュー「詩的出発について」 掲載誌(紙・書)名 現代詩手帖 巻 46 号 9 掲載頁 10-29 掲載年月日 2003.9.1 区分 インタビュー 見出し・語録 子供としての〈暗さ〉/大人の詩と童謡のような子供の詩/「荒地」のこと/ 「日時計篇」について/赤いカンテラと物象の影/誰のものでもない〈固有〉の時、点/ 『転位のための十篇』へ/書くことと物との分離された繋がり――中間 「〈固有値〉について簡単に言えば、物象なら物象の状態が、連続的にここからあそこへ 行くのでは決してなくて、その物質なら物質に特有で固有の感覚が、それぞれの物質の間 の距離感によって出来あがっている一連の値があるわけです。それは決して線状に連続し て何かひとつの意味を構成するのではなくて、むしろいくつかの点のようなものとしてあ る、そしてその点々の状態自体が物の状態なんですね。これはぽつんぽつんと間隔のあい た点としてしか表現しようがないということだと思うんですけれど、〈値〉というのを、 〈時〉に代えればなんとかなるかもしれないと思って、ぼくは〈固有時〉と名づけたんだ と思います。」 注記等 (2003.7.18)
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 大塚英志 刊行年月 0309 標題 だいたいで、いいじゃない。 掲載誌(紙・書)名 文春文庫 出版社 文藝春秋 出版地 東京 区分 対談 見出し・語録 はじめに 吉本隆明 第一章 エヴァンゲリオン・アンバウンド ―――その記号性と身体・倫理 心的葛藤のない<戦争> 第3新東京市の終わらない夏 宮台真司の吹っ切れ方とデカダンス 宮崎勤の無倫理性 ”殺し”のパースペクティヴ 記号の身体化は可能か 観客を突き放した庵野秀明 遠くまで行ったエヴァ劇場版 第二章 精神的エイズの世紀 ―――「虚構/現実」を突き抜けるもの 消費社会での<知識>はサブカルチャーとして発現する 永山則夫の閉塞感と陸奥A子のフィクション ジャパニメーションと吉本ばなな 社会、家族を包含した個の指定 欲望がすぽんと抜けちゃってる 消費と生産の境界点 欠損に耐えられず生ずるファンタジー マッチョな言葉とフェミニズムな言葉 九割以上が中流である社会の救い 「人間は必ず死ぬ」とは必ずしも言えない 第三章 天皇制の現在と江藤淳の死 ―――「苛立ち」の根元にあるもの サブカルチャーに擦り寄る純文学 死んでから自殺した森鴎外 「江頭淳夫」にかえれなかった 我慢のパラドックス 生き神様制度としての天皇制 分岐点から先の柳田国男と折口信夫 江藤淳のもうひとつの垣根 第四章 オウムと格闘技と糖尿 ―――立ち停まることの意味と場所をめぐって 立っている場所は現象の内か外か 信仰と宗教を代行するもの あり得る極端な二つの場所から 「スポーツする身体」のグレイゾーン 吉本流戦中派気功術を開陳する 糖尿病の思想―――「あとがき」にかえて 大塚英志 〈文庫版付記〉 大塚英志 解説―――もっとだいたいでいいじゃないか 富野由悠季 注記等 対談日 第1章 1997年11月28日 第2章 1997年12月16日 第3章 1999年 9月30日 第4章 2000年 1月17日 単行本 2000年7月 文藝春秋刊 ISBN4-16-728906-7
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0309 標題 受賞者の言葉 掲載誌(紙・書)名 週刊新潮 巻 48 号 34 掲載頁 143 掲載年月日 2003.9.11 区分 受賞の言葉 キーワード 小林秀雄 見出し・語録 「小林秀雄さんは、わたしの青年時代から戦争が終わるまで“追っかけ” のように読んできた人なので、そういう意味ではこれほど有り難い賞はありません。 文章の一行一行を暗記できるくらいに傾倒してきたほどです。小林さんのようには書け なかったけれど、何物にも代えがたい感慨を覚えます。」 注記等 第2回小林秀雄賞
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0309 標題 詩と人生 上:迷える青春 慰めと開放 掲載誌(紙・書)名 読売新聞 出版地 東京 掲載頁 28 掲載年月日 2003.9.17 区分 インタビュー キーワード 『吉本隆明全詩集』 見出し・語録 天井に張った「雨ニモマケズ」 注記等 「詩人・文芸評論家の吉本隆明氏(78)の詩の業績をまとめた『吉本隆明全詩 集』(思潮社)が出版された。戦後日本の思想と文学に大きな影響を与えてきた思想家 の出発点は詩だった。そして常に内奥には詩魂があった。詩と人生、近況などを聞い た。」(鵜飼哲男記者)
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0309 標題 詩と人生 下:平凡に生きるのが理想 掲載誌(紙・書)名 読売新聞 出版地 東京 掲載頁 25 掲載年月日 2003.9.18 区分 インタビュー キーワード 『吉本隆明全詩集』 見出し・語録 14年間勤めながら執筆
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0309 標題 蕎麦あれこれ話:佐渡、洗練の味 掲載誌(紙・書)名 サライ 巻 15 号 19 掲載頁 106 掲載年月日 2003.9.18 区分 随筆 キーワード 佐渡/妻有りそば 見出し・語録 本当の小京都 「佐渡は島の中央部が広い田畠をいつでも作れるような平野で、島の周辺部は小高いふ ちになっていて地勢にすきがない。おまけに小さな清水寺ににた寺をはじめ、京都にあ るものは能舞台などを含めて何でもある。いわば小京都といってよいところだ。各地に 小京都と呼ばれる処があるが、本当の小型の京都はこの佐渡の島だという気がした。名 のある流人たちの附人がそんな島に作りあげたのだと思う。ここで食べたそばの味も地 方土着の素朴な味というより、かなり都会風に洗練された味であったのもそう考えれば うなづける。」 注記等 写真有り
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0309 標題 心的現象論 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 19 掲載頁 83-91 掲載年月日 1966.12.15 区分 幻想論 キーワード 心的現象 見出し・語録 17 感官内部の位相的構造似ついて 18 聴覚と視覚の特異性について 19 原生的疎外と純粋疎外の関係について 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 32」
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0309 標題 批評の骨格にあった詩:『全詩集』刊行した吉本隆明氏に聞く;「自己慰安は文学 の大きな要素」 掲載誌(紙・書)名 朝日新聞(夕刊) 出版地 掲載頁 掲載年月日 2003.9.30 区分 インタビュー キーワード 『吉本隆明全詩集』 見出し・語録 「僕は戦時中軍国少年だったし、文学者の戦中戦後の変化も見ている。だ から、時代によって作品がどんでん返しをくわないように、今の日本はどうなっている か、いつもイメージをもっている。誤差はあるかもしれないが、大きくはまちがっていな い自信はあります。思想って過去をひきずるもんです。」 注記等 (聞き手)編集委員・由里幸子
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0310 標題 折口信夫のこと:私の折口信夫 掲載誌(紙・書)名 新潮 巻 100 号 10 掲載頁 198 掲載年月日 2003.10.1 区分 エッセイ キーワード 折口信夫 注記等 (特集折口信夫歿後五十年)
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 (ききて)芹沢俊介 刊行年月 0310 標題 「遠い自註」にうかぶ舟:インタビュー「『記号の森の伝説歌』について」 掲載誌(紙・書)名 現代詩手帖 巻 46 号 10 掲載頁 10-32 掲載年月日 2003.10.1 区分 インタビュー キーワード 『記号の森の伝説歌』 見出し・語録 1逆行する言葉/比喩 2天草と月島 3舟をめぐって 4密輸する船  5現実の/言葉の根拠地  注記等 (2003.9.4)
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0310 標題 ハイ・イメージ論 I 叢書名 ちくま学芸文庫 出版社 筑摩書房 出版地 東京 区分 ハイ・イメージ論 キーワード 未知な現在/イメージ/言葉 見出し・語録 映像の終りから/ファッション論/像としての文学/映像都市論/多空間論 /地図論/人工都市論/像としての音階/連結論/走行論/形態論/単行本あとがき/解 説 芹沢俊介 注記等 「本書は、単行本が1989年4月に、文庫本が1994年2月に、いずれも福武書店か ら刊行された。」(巻末注記)ISBN4-480-0811-3
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 赤坂憲雄 刊行年月 0310 標題 天皇制の基層 掲載誌(紙・書)名 講談社学術文庫1617 出版社 講談社 出版地 東京 区分 対談 キーワード 天皇制論 見出し・語録 学術文庫版まえがき I 天皇制論の視座 II 象徴天皇制をめぐって III 大嘗祭の本質と天皇制の深層 あとがき 注記等 「本書は、1990年9月、作品社刊行の『天皇制の基層』を底本とした。」(巻末 注記)ISBN4-06-159617-9
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0310 標題 引きこもりを悪と見做してしまったらロクなことは起きない 掲載誌(紙・書)名 SIGHT(「ロッキング・オン・ジャパン」10月増刊号、第17 巻第15号通巻第251号) 巻 17 号 Autumn 掲載頁 146-151 掲載年月日 2003.10.19 区分 インタビュー キーワード 引きこもりを 見出し・語録 著書『ひきこもれ』に反映された経験/日本の少年犯罪の実態/今後求めら れる“社会の隙間” 注記等 インタビュー・撮影=渋谷陽一
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0310 標題 高橋源一郎について:完黙の詩人 掲載誌(紙・書)名 現代詩手帖特集版 高橋源一郎 掲載頁 38-39 掲載年月日 2003.10.25 区分 作家論 キーワード 高橋源一郎 見出し・語録 「わたしたちは誰も正(プラス)の札を切ろうとすると耻かしかったり、照 れくさかったりする個所を産みだしてしまう。その個所には時代が強いる欠陥が集約され ていて、誰にも補足できないのだ。この欠陥を覆いつくそうとしてわたしたちがやること は、その欠陥を自分のせいにしてしまうことだ。しかし時代の強いる欠陥と自分の個性か らこぼれ落ちる欠陥とは違うものだ。どう足掻いても覆いつくせない。人々が一般にやる ことは、無理にでも正(プラス)の札を造り出して、欠陥を覆うことだ。そして覆いきれ ない。高橋源一郎の作品の方法は時代のもたらす欠陥の負(マイナス)の上に個性の負 (マイナス)をどこまでも積み重ねることで、突然異変がかならず産み出されることを確 信しているものの方法だといってよい。」
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0310 標題 つげ義春:無能の人 日の戯れ 掲載誌(紙・書)名 永遠の文庫〈解説〉傑作選 編集 斎藤慎爾 出版社 メタローグ 出版地 東京 叢書名 リテレール別冊 18 区分 解説 キーワード つげ義春 注記等 ISBN4-8398-2030-9
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 沈黙しないという原則を作ってくれた人:吉本隆明氏インタビュー 掲載誌(紙・書)名 考える人 号 6 掲載頁 164-165 掲載年月日 2003.11.1 区分 インタビュー キーワード 小林秀雄 見出し・語録 「賞というのは、これから新しい仕事をしていく人への励みになるものだと 思うんです。ところが僕は今、半年ぐらい先のことしか考えられない。だから今回の受賞 は、香典がわりじゃないかって思っているんです(笑)。」 「江藤さんの後にもいろんな漱石論は現れましたけれど、これはと思ったのは蓮見重彦さ んの『夏目漱石論』ぐらいですね。『雨と遭遇の予兆』とか『横たわる漱石』とか、よく こういうことに気がつくなあ、と感心しました。やっぱり映画的な視点というか、あれほ ど得意な漱石論は他にはありません。ますます僕の出番なんかない。」 注記等 第2回小林秀雄賞決定発表
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 ハイ・イメ-ジ論 掲載誌(紙・書)名 現代詩手帖臨時増刊「吉本隆明」(2) 吉本隆明と<現在> 掲載頁 26-29 掲載年月日 2003.11. 区分 講演 キーワード ハイ・イメ-ジ論 注記等 「現代詩手帖12月臨時増刊 吉本隆明と〈現在〉」第29巻・第13号(1986年12 月20日)新装版 「多摩美術大学芸術学科における連鎖講座「20世紀文化論」(1986.5.10)の講演の記 録に著者の校閲をへたものです。」(編集部)
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 情況への発言―中共の『文化革命』についての往復書簡― 一、編集者からの手紙 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 20 掲載頁 2-5 掲載年月日 1967.3.10 区分 情況論 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 33」
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 心的現象論 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 20 掲載頁 87-97 掲載年月日 1967.3.10 区分 幻想論 キーワード 心的現象 見出し・語録 20 感情とはなにか 21 感情の考察についての註 22 感情の障害について 23 好く・中性・好かぬ 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 33」
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 吉本隆明が語る戦後55年[第15回]批評とは何か 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 12 掲載頁 4-52 区分 インタビュー 見出し・語録 京都のやり方とは異なった実朝の本歌取り/関東武士のルーツは牧童と狩猟民にあるので はないか/「僧侶・武将・歌詠み」から浮かんでくる西行象/批評のジャンルを開いて解 体していくやり方/あらゆるものに取っついていけない小林秀雄の批評の弱点/ごく普通 の大衆の可能性を対象に入れて書く批評への転換/現代小説と同じ条件で読み、論じた 『源氏物語』/『源氏物語』のマザコン・婿入り婚・異常心理の世界/専門家でも『源氏 物語』を原文で読んでわかる人はまずいない/奈良朝以前に日本語を遡るという課題/推 理小説にならない批評とは何かという問い/村上春樹『アンダーグラウンド』への二重の とらえ方/地下鉄サリン事件で戦後五〇年の反体制運動は全部引導を渡された/平野謙は 日本共産党批判から批評をはじめるべきだった/ソ連をべた褒めした小林秀雄への失望/ 西田幾多郎の述語的な意志の世界の可能性/述語的世界を論じた西田の場所論と吉本思想 注記等 談話収録▲1997年4月17日 インタビュアー▲山本哲士・高橋順一 ★今回掲載文は『週刊読書人』掲載では、「第十六部 批評とは何か」に相当 ISBN4-87919-212-0
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 吉本隆明が語る戦後55年[第16回]丸山真男について 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 12 掲載頁 53-78 区分 インタビュー 見出し・語録 丸山に関心を向けさせてくれた橋川文三と藤田省三/丸山の本で学んだ江戸期の儒学思想/ ファシズムの思想的掘り下げができていた鶴見俊輔/やり残してしまったファシズム経済の 分析/歳をとってもよく勉強をしていたと感じたこと/丸山の影響を受けた戦後思想家たち /西の和辻哲郎・三木清、東の丸山真男・高島善哉/丸山学派・市民主義の大部分は政府行 政改革案に取りこまれている/官僚の世界に浸透力をもつ丸山の思想/丸山の影響力にどう 風穴をあけるか/ 注記等 談話収録▲1998年6月4日 インタビュアー▲山本哲士 ★今回掲載文は『週刊読書人』掲載では、「第十二部 丸山真男について」に相当 ISBN4-87919-212-0
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 歴史時間を巨視化してとらえなおす:現在への発言 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 12 掲載頁 97-118 区分 インタビュー 見出し・語録 「時間的な巨視化」という課題/「宗教はどれも同じ」という視点/類人猿から枝分かれ したあとの人間像/「未開野蛮の精神性」を内在的に知る方法/「アジア的ということ」 に可能性はあるか/統合失調症と夏目漱石の妄想体験/統合失調症に至る三段階目を描い た漱石/いまだに消えない唯物論の引きずり/先行する思想をどう壊すかという問題意識 の不在/法然を尊重しつつ法然の戒めを破っていった親鸞 注記等 談話収録▲2003年5月30日 聞き手▲山本哲士 ISBN4-87919-212-0
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 心的現象論6:連載資料 掲載誌(紙・書)名 吉本隆明が語る戦後55年 編集 吉本隆明研究会 出版社 三交社 出版地 東京 巻 12 掲載頁 119-146 見出し・語録 36〈うつ〉関係の拡張(3) 37〈うつ〉関係の拡張(4) 38〈うつ〉関係の拡張(5) 39〈うつ〉関係の拡張(6) 40〈うつ〉関係の拡張(7) 41〈うつ〉関係の拡張(8) 42〈うつ〉関係の拡張(9) 注記等 『試行』第29号(1970年1月)以降連載分の「心的現象論」を収録するもの ISBN4-87919-212-0
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 ハイ・イメージ論 II 叢書名 ちくま学芸文庫 出版社 筑摩書房 出版地 東京 区分 ハイ・イメージ論 キーワード 未知な現在/イメージ/言葉 見出し・語録 拡張論/幾何論/自然論/分散論/パラ・イメージ論/段階論/普遍喩論 /視線論/表音転移論/単行本あとがき/解説 芹沢俊介 注記等 「本書は、単行本が1990年4月に、文庫本が1994年2月に、いずれも福武書店 から刊行された。」(巻末注記)ISBN4-480-08812-1
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 刊行年月 0311 標題 『マリ・クレール』新・書物の解体学(44)(1990年8月号・アシェット婦人画報社) 掲載誌(紙・書)名 ストリート.チルドレン 出版社 新風舎 出版地 東京 掲載頁 272-279 叢書名 新風舎文庫 区分 書評 キーワード 盛田隆二『ストリート・チルドレン』 注記等 『ストリート・チルドレン』が刊行された1990年に各媒体に掲載された書評・選評等を収録した「書評資料」の冒頭に収められた。
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 笠原芳光 刊行年月 0311 標題 戦後思想の系譜 掲載誌(紙・書)名 現代詩手帖臨時増刊「吉本隆明」(3) 吉本隆明入門 掲載頁 6-19 掲載年月日 2003.11.25 区分 対談 見出し・語録 戦争と民主主義/天皇と天皇制国家/近代史観の問題/産業経済的な視点 から「個人」を/「心の問題」について/流行の文学とその倫理性/再び戦争について 注記等 (1997年10月15日、進行=鈴木隆之) (初出「木の評論」第29号、1998年3月京都精華大学情報館発行)
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 四方田犬彦(取材・文章) 刊行年月 0312 標題 吉本隆明の月島ソース料理:あの人のボナペティ 掲載誌(紙・書)名 芸術新潮 巻 54 号 12 掲載頁 129-133 掲載年月日 2003.12.1 区分 料理 キーワード レバフライ/ジャガイモのソース煮込み/タマネギご飯 注記等 撮影:広瀬達郎
刊行形態 Newspaper Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0312 標題 私のデビュー時代:自己慰安から普遍性へ 掲載誌(紙・書)名 東京新聞 出版地 東京 掲載頁 10 掲載年月日 2003.12.7 区分 随筆 キーワード 詩/『固有時との対話』/『転位のための十篇』 見出し・語録 父親に金せびって出した2冊/現実感を詩に導入 「日本語で詩を書くのは難しい。横文字で始まった詩の概念を、縦文字で造り上げなくて はならない。新体詩、象徴詩、シュルレアリスムの詩、これらが横文字と縦文字とでどう 対応するのかを模索しながら、なおその上で音数律に対応する韻律をどう考えるべきか、 アクセントの平板さをどう考えるべきかなど、今でも模索中のことが沢山あるからだ。 現代詩は伝統の俳句や短歌と比べて安定感をもつまでには、さまざまに考え、そして模 索すべき課題を、未知のまま抱えこんでいると思っている。」 注記等 (写真)当時の吉本さん。およびその写真が載っていた〈今日の詩人双書3〉 『吉本隆明詩集』。1958年、書肆ユリイカ刊 [「中日新聞」(2003.12.7)の16面に同様の掲載有り。]
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 刊行年月 0312 標題 心的現象論 掲載誌(紙・書)名 試行(復刻版) 号 21 掲載頁 93-102 掲載年月日 1967.6.10 区分 幻想論 キーワード 心的現象 見出し・語録 24 心的現象としての言語 25 心的な失語の概念 26 心的現象としての〈概念〉と〈規範〉 注記等 カバー・タイトル:「吉本隆明資料集 34」
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0312 標題 ハイ・イメージ論 III 叢書名 ちくま学芸文庫 出版社 筑摩書房 出版地 東京 区分 ハイ・イメージ論 キーワード 未知な現在/イメージ/言葉 見出し・語録 舞踏論/瞬間論/モジュラス論/エコノミー論/幼童論/消費論/あとがき /解説 芹沢俊介 注記等 「本書は1994年3月10日、福武書店から刊行された。」(巻末注記)
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 刊行年月 0312 標題 言葉からの触手[新装版] 叢書名 河出文庫 出版社 河出書房新社 出版地 東京 区分 詩集(断片集) キーワード 生命/現在/境界 見出し・語録 1気付き 概念 生命/2筆記 凝視 病態/3言語 食物 摂取/4書物  倒像 不在/5思い違い 二極化 逃避/6言葉 曲率 自由/7超概念 視線 像/ 8思考 身体 死/9力 流れ 線分/10抽象 媒介 解体/11考える 読む 現在 する/12噂する 触れる 左翼する/13映像 現実 遊び/14意味 像 運命/ 15権力 極 層/16指導 従属 不関[イナートネス]/あとがき/解説 吉本ばなな 注記等 巻末注記「本書は一九八九年六月、河出書房新社より単行本として刊行されました 初出▽「文藝」一九八五年一〇月号〜八九年春季号」
刊行形態 Audiovisual Material 著者 吉本隆明 刊行年月 0312 標題 普通に生きること 出版社 バップ 出版地 東京 形式 DVD 区分 講演 キーワード 生きる/普通/価値/書くこと/文学/価値観/国家/偉大 見出し・語録 吉本隆明、四十歳のころ/まず、価値のある生き方とは何か/百点満点の価値のある生き 方はない/「書くこと」は百点を目指すコミュニケーション/文学は自己慰安を本質とし ている/ゼロの価値観を主張するということ/現代は反対の価値観を所有する者と徹底的 に対立していい時期/だれからも批判される筋合いはないという考え方/国家とは何か― ―無意識のなかの日本国/“偉大”の向こうにあるもの 注記等 「ほぼ日刊イトイ新聞」創刊五周年記念超時間講演会(2003年9月13日東京国際 フォーラム)智慧の実を食べよう。300歳で300分:吉本隆明 谷川俊太郎 藤田元司  詫磨武俊 小野田寛郎(Disc1+Disc2)のPart1に収録
刊行形態 Book 著者 吉本隆明 著者 森山公夫 刊行年月 0312 標題 異形の心的現象:統合失調症と文学の表現世界 出版社 批評社 出版地 東京 区分 対談 見出し・語録 第1章 文学と統合失調症の心的世界 「精神分裂病」から「統合失調症」へ 『彼岸過迄』の中の「夢幻様」描写の意味 『三四郎』の中の「夢幻様」描写の意味 『彼岸過迄』『三四郎』『草枕』に描かれた漱石の「夢幻様」世界 第2章 「臨死体験」と原始仏教の世界――死に損なって◎体験とその後 「夢幻様」世界に親和性をもつ漱石の作品 死に損なって――溺れた体験とその後 比喩として「怪しげなこと」へ――中沢新一さんとの対論のなかで考えたこと 「心の考古学」への憧憬――ヘーゲルの歴史認識を超えて 「統合失調症」における「統合」の意味――臨床体験から 「心」あるいは「精神」内容二つの部分の相互関係――『言語にとって美とは何か』と 『胎児の世界』の共通性 『統合失調症――精神分裂病を解く』をめぐって 第3章 もうひとつの視線――四次元的幻視の心的世界 作家と「夢幻様」体験の親和性――漱石、ドストエフスキー、夢野久作 上からのもうひとつの視線の想像力――『銀河鉄道の夜』の描写 四次元的映像空間の想像力――もうひとつの視線と富士通館の経験から 三次元の感覚世界を四次元的視線で見る想像力――麻原彰晃と芥川龍之介の視角 もうひとつの視線と「狂気」の世界 「狂気」と「健常」の閾値――「生育の構造」をめぐって 浄土教にみる「狂気」の処遇◎親鸞の教えをめぐって(1) 親鸞の悟りと夢告――「もの狂い」の排除の論理◎親鸞の教えをめぐって(2) 第4章 「和解」と「諦念」、そして「内省」――新しい関係世界の脱=構築 不安と葛藤の関係を超えて――固有の世界と折り合いを付ける 対立と孤立を超えて――「内省」のむずかしさ 1.大岡昇平さんの場合 2.小島信夫さん、鶴見俊輔さんの場合 3.安原顕さんの場合 4.出口裕弘さんの場合 5.娘――次女の場合 「引きこもり」の心象風景――『ひきこもれ――ひとりの時間をもつということ』をめぐって 補章 僕のメンタルヘルス 『心的現象論序説』における「心」と「精神」 「心の危機」と労働の変質 不健康の社会的典型 家族の不健康とは 社会関係の不健康――市民病という名の病気 親鸞の悟りと精神の病い 「狂気」と文学の可能性 レーニン的唯物論の陥穽と仏教の世界 精神医療における霊性と呪術的世界 「原生的疎外」をめぐって 「精神分裂病」から「統合失調症」へ――実体の変革へ向けて 解題 森山公夫 敗戦後の六〇年 敗戦体験からの帰還 六〇年安保闘争前後 全共闘運動と吉本思想 八〇年代と吉本思想の展開 現在的課題 「もうひとつの視線」 「精神とはなにか?」 注記等 「補章は『精神医療27号』(2002年8月、批評社)巻頭インタビュー「僕のメンタル ヘルス」を加筆の上、再録した。」(巻頭注記) 第1〜2章 2003年5月8日収録 第3〜4章 2003年6月5日収録 補章 2002年4月4日収録 ISBN4-8265-0384-9
刊行形態 Magazine Article 著者 吉本隆明 著者 津森和治(聞き手) 刊行年月 0312 標題 〈真の人間的解放〉とはなにか―新しい歴史観の創造:吉本隆明氏インタビュー 掲載誌(紙・書)名 別冊Niche(ニッチ)特集9・11/3・20以降の世界史と日本の選択 号 1 掲載頁 4-36 掲載年月日 2003.12.25 区分 インタビュー 見出し・語録 京都・三月書房に「試行」が置いてあった頃/9・11/3・20以降の世界史の行方+マルクス 「ユダヤ人問題に寄せて」をめぐって/宗教から国家へ、そして民族国家の成立/民族国家 の解体と共通通貨の誕生/神が先か自然が先か/宗教と国家における「アジア的段階」の特 殊性+農業生産におけるアジア社会とヨーロッパ社会の違い/宗教及び国家の起源と展開の 仕方+地域固有性と種族固有性の違い/生物としての人間の特徴的な印+人間の精神内容と 脳神経との関係/偶然に支配された人類の発生史+言葉の発生とヒトの精神内容の形成/ア メリカの誤謬+理由なき先制軍事攻撃(テロリズム)と宗教の同質性/戦争のリアリズム+ 日本本土が戦場になれば、閣僚・政治家・官僚は逃走する/核兵器の廃絶こそリアルである +戦争を知っている世代のリアリズム/国家への帰属意識を捨て個の自立へ+自衛隊が民衆 を守るわけではない 注記等 「2003年6月16日(月)吉本隆明さんのお宅にて収録」
刊行形態 Book Section 著者 吉本隆明 著者 遠藤ミチロウ 刊行年月 0312 標題 「持続あるのみ。やめたら、おしまい」 掲載誌(紙・書)名 我自由丸―ガジュマル― 編集 田草川直美 出版社 星雲社 出版地 東京 掲載頁 [ページ付け無し] 叢書名 Digital Diskブックシリーズ第3弾[PHOTOGRAPH&CD]ブック 区分 対談 見出し・語録 対談前にミチロウの演奏(吉本隆明氏宅) 「Private Live in YOSHIMOTO HOUSE」 曲目・・・1.父よ、あなたは偉かった      2.ジャスト・ライク・ア・ボーイ      3.お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました 〜3曲唄い終えて〜 「広場に出てる」って感じが前と全然違う――吉本隆明 ギター1本のスタイルはどんな人にでも聴かせられる面白さがある――ミチロウ 分かり易さが現在の「一つの鍵」――吉本隆明 ステージに立つとある種のエンタティーナー性を求められる――ミチロウ 都はるみさんはスペシャリスト。でも、アマチュアじゃなきゃ出来ない部分もある――ミチロウ 「手で考えるんだ」ってことが唯一の存在理由――吉本隆明 「癒し」でもなく、「慰め」でもなく、「なだめる」という感じ――吉本隆明 注記等 2003年4月21日 吉本隆明氏宅にて

「吉本隆明2003年著作リスト」/kyoshi@tym.fitweb.or.jp 2004.01.12 改訂:2013.07.10