十字路で立ち話(あるいはワッツニュー)

最終更新日:2012/01/03

煤払い(11.12.30)

朝のお線香をあげようとしたら
仏壇の引き出しがあいたままで
覗いたら名刺判の古写真が3枚。

懐かしい縁側を背に祖父が杖を
ついている傍らの細い松の木は
引越しの際に移植して今も元気。

家族ともども過ごした部屋など
煤払いなどしたりしているのに
薄らぐどころか年々歳々鮮やか。

掃除ついでに普段は滅多に手に
しないLPレコードを取り出せば
買った頃の事なども響き渡って。

今年も町内に新築家族が加わって
育て育てられる部屋じゃ片手落ち
介護の部屋を待って家は完成する。

煤払いどころか看取ることもない
消息に晒され続けたまま持ち堪え
払えぬ〈隔たり〉ばかりなりけり。

雪かき仕事(11.12.27)

どれくらい履修生が教室に顔を出すか
年内最後の(振替え)授業日をめがけ
厳冬期を前倒したような降雪と寒さが。

バス停への近道の通学路は除雪がなく
遠回りして出かけた路線バスの窓から
そば屋の屋根の雪庇に群がる鳩の姿が。

融雪装置のない歩道の除雪は見られず
ゴミ出しの近道になる私道を除雪する
住人がいなくなれば町内から公徳心も。

冷えきったコンピュータ室を明るくし
教材の準備などしてチャイムを待てば
二桁に満たない座席に温もりが訪れる。

挨拶を交わしたり練習目標も持てずに
名ばかりの中学の部活でも後片付けや
掃除などいつもやっている男子部員が。

光ファイバーの引込線のモール状の
着雪も窓を暗くするようにせり出す
屋根雪も部屋が暖まるうちに千切れ。

ハコの出入り(11.12.23)

はぐれムクドリが凍ったように動かず
薄ら積もった屋根雪が昼近くなっても
融けなくなってくると庭先の融雪準備。

駅前広場にたむろしていた鳩どもが
渡り廊下みたいなアーケード屋根の
両端の梁にびっしり群がっていたり。

さまざまな年代の男女が群れる良さが
高校を出たばかりから頭のはげかかった
学生まで集っていた夜間短大の三年間に。

路線バスの乗り継ぎがうまくいかない
時節柄とはいえ一コマ分の時間をかけ
教室に出かけるのもまんざら悪くない。

問題集だけじゃなく弁当までもらったり
東京でのたった2ヵ月の司書講習の折も
受講生の自宅に泊まりがけでよばれたり。

人前で話したり書いたものを見せたり
気恥ずかしさが避けられない場所へと
入り込んだり出てくるための道中時間。

足指散策(11.12.20)

囲炉裏と火鉢と行火と湯たんぽで
冬をしのいだ田舎の子供のころが
忍ばれる冷たい廊下や縁側の素足。

寒くなると無意識に両足の外側で
歩く癖が抜けなくてまたやってる
なんてお袋の声が谺しそうな仏間。

座りながら足の運動をやらせても
ほとんど歩けなくなった足の爪が
丸くなって両端が指に食い込んで。

箸を持たないときは鉛筆メモなど
手近な裏紙に物差しで線を引いて
高校野球中継のイニング得点記録。

五感から脳に伝えられる情報量の
数十万分の一が意識化されるなか
手や足の指をどのように使い分け。

届いたばかりの甲野氏のDVDにも
出てきた“みち山”で戯れるうちに
裏山や川原遊びの足裏感覚が戻る。

再会(11.12.16)

路線バスを乗り継ぐ外気温と車内暖房や
乾燥したコンピュータ教室の出入りなど
温度差で鼻や喉がおかしくなりがちだが。

冷たい雨が降るキャンパス内のバス停の
バス待ち学生は乗車口に群がり集まって
先を争うでもなく列ぶでもない姿のまま。

ここ十年余りあいかわらずの眺めの外で
最後に乗り込んで吊り革に手を伸ばした
手を振って席を譲る女子学生を座らせる。

図書館勤めで通っていた1980年代頃の
キャンパス内のバス停だったらまるで
競ったり譲らす列んで乗り込んでいた。

寒い夜の学校開放の小学校の体育館で
バドミントンのネットを張っていたら
わたしを覚えていますかと声かけられ。

高校バドミントン部を引退したての
スポ少OGが練習場所が新しくなった
校下バド班の新顔になってくれようか。


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