十字路で立ち話(あるいはワッツニュー)


発声(18.07.17)

夏の田舎は
甚平の孫に
作務衣の爺

不真面目を
着込んだら
脱げるまで

内臓感覚を
頼りに蛙と
昆虫の相撲

老いてから
体内出会う
弥次郎兵衛

日々の勤め
手指足指が
口より達者

内臓感覚が
口答えして
飛び跳ねる

末端消夏(18.07.13)

外骨格から
内骨格まで
幼年を巡り

差し入れた
手指の先で
弾く図鑑に

閉じ込めた
原っぱから
昆虫が逃げ

移り住んだ
庭先に張る
補虫網破れ

葉を見分け
食性が違う
毛虫と成虫

バス待ちの
暑さ凌ぎに
足指蠢かせ

素性(18.07.10)

からだまで
届かぬ手先
字体の如く

枝葉が隠す
幹の手触り
覚えた字画

生きそびれ
引き返せず
名残の体型

女手に絡む
出生届けの
余白の沈黙

絡み合った
綾取りから
抜けぬ躰で

衣食住貫き
見え隠れの
人体出入り

DJ(18.07.06)

組み合った
コトを拾う
入れモノを

平面図から
組み立てる
場所を探し

聴き漁った
書きかけの
譜面や図面

天地を繋ぐ
通し柱から
響く微振動

日々を立ち
あげるだけ
繰り返せば

日毎夜毎に
ままならぬ
再現に再演

微動一体(18.07.03)

庭木が揺れ
蝶も揺れる
覗き窓越し

ためらいに
ズレを浮べ
しゃがんで

ペダル踏み
街中抜けて
広場を探し

路面電車と
路線バスを
繋ぐ遊園地

見える体に
出会い頭の
見えない体

気持ちこめ
ありのまま
従う身体に


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