古典楽器

三月に入って、古典音楽に接する機会が続けて二度あった。最初は聞くだけであったが、二度目は触らせてもらって音の出し方も教えてもらえた。私は、昔映画の一場面で、杉村春子が小鼓を打っていてその音に惹かれた思い出がある。

そこで今回「古典芸能。能楽のハーモニーの神髄に触れる」と言う会で小鼓に触らせてもらう機会に恵まれた

先ず、能楽堂と言う今まで足を踏み入れたことの無い場所に出かけ、能舞台の四本柱の説明から能楽は太鼓・大鼓・小鼓・笛の合奏で行われること等のお話を聞き実際にそれらの楽器に触らせてもらった。笛のみがメロディを奏で、後は打楽器である。触らせてもらった小鼓は四種類の音を打つ場所と指と表面と裏面をつないでいる紐の引き締め方で出すとの事で、教えられたまま、右肩の肩甲骨の辺りに、のせた鼓の紐を、左手で握りながら、右手の三本の指で打つ。打つ場所がなかなか分からないし、指にも力が無いので音はあまり出ない。何度か打つ間にたまに音が出ると嬉しい。薬指一本で打つ時は、全然音にならなかった。

馬鹿力を入れたせいで、翌日は、中指の第2関節辺りが張れて、指が曲がり難いという後遺症が出たほどである。

能舞台の上で、白足袋を履いて、音は出なかったが貴重な経験をさせてもらった。

オーケストラには指揮者がいるが、古典楽器の合奏はお互いの呼吸をはかりながら演奏するということも知り、楽しい経験だった。

 

2005年3月

 

メールはこちら

ホーム