左手がちょっとさみしい
隣を歩いていてほしかったから
今夜は半月
横顔は優しくあたりを照らして
とっても素敵な夜だから
だけど隣に横顔見えなくて
きっと僕の横顔さみしげだから
ますます月光はあたたかく
夜と雲とを照らすのです
左手の先
静脈からさみしさは運ばれて
胸の奥へと届きます
今日はそのままさみしさが
体の中を流れていきました
蒼い血は体をめぐって
私を夜に溶かしてしまいます
月光は優しくあたたかく
微笑みを見せて
雲に沈んでゆきました
その夜はそうして終わったのです
月は決してなくならないのに
光を消して夜を閉じたのです
2000.02.28