雲の平縦走('18.8)


 久々の宿泊登山。今回は、折立から薬師沢、雲の平、三俣蓮華、双六を経由して、新穂高温泉に至る3泊4日のコースを取る。
有峰湖を望む

8月4日(土) 折立に着くと、マイカーで駐車場はすでに満杯状況にある。ヘリが山小屋への荷物の搬送に忙しく、観光バスも次々に到着し、折立は有名観光地のような喧騒に包まれていた。
 準備を整えて歩き始めるが、高齢者13人の我々を若者たちが次々と追い抜いていく。
 歩き始めて6時間、ようやく太郎平小屋に着く。コースタイム5時間を大幅に超えていた。今回第一の難関ルートだからしょうがないか。
 今日の宿泊地、薬師沢小屋までは3時間のコースタイムなので、予定通りで17時になる。同じ経営である太郎平小屋を通じてその旨を薬師沢小屋に連絡をお願いした。
カベッケヶ原にて
 2,200mの太郎平から一気に下り、中俣、左股出合い、カベッカヶ原を経由して薬師沢小屋に到着した。時間を見ると予定通りの17時である。高齢者は下りに強い。
 太郎平小屋の前では、この小屋は相当の混雑とみていたが、薬師沢小屋も相当のもので、我々に与えられた布団は2人に一枚であった。


8月5日(日) 今日も快晴。6時15分に小屋を出立し、小屋前の崖にとりつく。今日一番の難関だ。
アラスカ庭園にて
 林道の中なのでまだ救われる。2日目で体が慣れてきたのか、木道末端までの急登を予定通り2時間余りで登り切った。
 これから雲の平の庭園巡りに入る。最初がアラスカ庭園だ。シラビソの疎林地帯というのが特徴だろうか。
 雲の平小屋を目前にして、アルプス庭園のある祖母岳に登る。小屋に入ったのが11時だ。小屋周辺がギリシャ庭園と呼ばれている。
 待ちに待ったビール。残念ながら生ビールはない。冷えてもいない。水が貴重な場所ではしょうがないか。
祖父岳付近から水晶岳を望む
 空荷で祖父岳まで往復する。往復3時間余りだ。その間、祖父庭園、スイス庭園をめぐる。
 スイス庭園からは高天原が一望できる。富山市で一番標高の高い水晶岳(2,986m)が迫力ある姿でそびえている。

8月6日(月) 6時に出発。祖父岳の裾野を迂回し日本庭園に至る。三俣蓮華、鷲羽岳との間に槍ヶ岳が遠望される。
日本庭園から槍ヶ岳を遠望する
 8時50分に黒部源流に到着。三俣山荘には9時50分に着いた。一人体調が悪いということで、稜線ルートを取る本体に分かれ、巻道ルートを取ることとした。
 双六小屋には14時に到着。本体は15時に到着。小屋前のベンチで生ビール、熱燗でこれまでの山行を語り合いながら疲労回復を図る。
 台風が日本に近づいてきており、明日以降の天候が心配される。明日は下山してひと風呂浴びるだけだ。

鏡平小屋にて
8月7日(火) 夜中に雨の音が聞こえたが、朝起きるとガスに包まれていた。いつでも雨具等を取り出せれるように準備して小屋を出発。  雲の流れが速い。鏡池には、山を包むガスしか映っていない。途中、多くの登山者とすれ違うが、こちらは下り一方でルンルンだ。
 11時40にワサビ平に着く。久々のラーメンはうまかった。
 新穂高温泉で風呂に入り、着替えてすっきり。体重が2キロ増え、ふくらはぎがかんかんになっている。