春山登山(立山と薬師岳)('15.05&06)

 奥さんが長期入院する中、どこも遊びに行けない私は体をもてあまし、久々に残雪の残る春山登山に挑戦した。
 ひとつは5月連休の立山登山であり、もうひとつは、もう春山とはいえないかもしれないが、6月13日の薬師岳山開き登山だ。

5月5日立山登山

 連休中の天気周りを見定め、立山の雄山山頂までの日帰り登山。
 前日にパッキングし、早朝立山駅に向かう。4時過ぎに到着したが、立山駅に隣接した駐車場は車中泊組も含めてほぼ満車状態である。
 5時20分からチケットが販売され、6時の一番ケーブルに乗る。バスを乗り継ぎ、室堂に着いたのが7時15分。室堂ターミナルの外は一面銀世界で、一部は氷の状態だ。
 早速、防寒対策のズボンを穿き、スパッツや軽アイゼンを身につけ、日焼止めを念入りに塗りたくる。
 7時40分出発。雪原のルートは竹竿で示されており迷うことはない。表面が凍ったザラメ雪の上をアイゼンが効いたスッテプで心地よく前進。
 小休止中、手からサングラスが滑り落ち、雪渓を滑落して行く。遠近両用の度付サングラスを見捨てるのは忍びない。もちろん斜面を降りて行って探すのもかなりきつそう。
 幸い100m程下は平らなようなのでそれ以上落ちて行くことはなかろうと恐る恐る降りて行く。軽アイゼンといえども装着していたことが幸いした。無事発見したものの、元のルートに戻るのに、30分以上かかってしまった。

車中から薬師岳を望む 一の越に向かって 雄山山頂と雪に埋もれた鳥居

 一の越の直前が最も斜面がきつく、アイゼンなしでは登るのに苦労する。9時過ぎに一の越到着。一の越から上のルートには雪がない。
 山頂に着いたのが11時前、さっそく奥さんの健康を祈願。最高の天気で、白山連邦や槍ヶ岳や乗鞍方面も一望だ。
 目の前に、立山の最高峰大汝山3015mがそびえており、そこまでと思ったが、ルートが雄山の日陰にあたり、アイゼンや、ピッケルを装備していないと危険といわれ、単独登山でもあることから雄山で引き返すこととした。かみさんを悲しませてもいけないと思い(笑い)。
 室堂では、最高峰の温泉宿「みくりが池温泉」で一風呂浴び帰宅。

山頂で大汝、別山を背に みくりが池越しの立山 日本一高い(2,410m)みくりが池温泉

6月13日から14日薬師岳山開き登山
 それなりに県内の山々を登っているものの、薬師岳には登っていない。折立から太郎平小屋のコースは3,4回登っているが、そこから薬師岳ではなく、薬師沢に下っているのがほとんどだ。
 そのため、山開きの募集に応募して、薬師岳登頂を果たした。年々登るペースは遅くなって来ている。今回は地元山岳会の方々にサポートされながら登ったが、皆さん元気だ。リーダーもサブリーダーも、若い頃は山小屋でアルバイトをしていたそうだ。
 久々の山小屋泊まりで、楽しい夜の宴会も早々に引き上げ、明日のために早めに床に就いた。湿気を含んだ重い布団で寝るのは、とても快適とは言えない。寝なくちゃと思えば思うほど眠りに入れない。久々に悶々とした一夜であった。

折立からの登山口 チングルマの群生」 太郎平小屋前の道標

 6時に朝食をとり、6時半出発。薬師峠から先は残雪に覆われており、一応軽アイゼンを付けて登る。途中のケルンを越えて1時間半ほどの雪上歩きだった。薬師岳小屋には8時半に到着。山頂に9時半到着で、コースタイム通りであった。我ながらよく頑張った。
 山頂では、曹洞宗大山寺に冬の間保管していた薬師如来像を安置し、住職の読経のもと参加者全員で登山シーズンの安全を祈願した。
 私自身は、夕方からの市内ホテルでの祝賀行事に参加するため、10時に山頂で団体行動から外してもらい、先行して下山した。途中太郎平小屋でカレーの昼食を頂いて、一気に折立へ。折立到着が15時であったが、ほぼコースタイム通りといえよう。
 しかし折立と三角点の間はブヨなど虫が多く、登りも下りもその虫に悩まされ、帰宅後1週間余りかゆみと刺された痕跡が残った。この山は虫対策が欠かせない。

薬師峠にて 山頂にて」 山頂祠に安置された薬師如来像