立山三山めぐり('14.08.13)

ハクサンイチゲ
五色から薬師岳への縦走計画が友人の都合でとん挫し、五色までへの単独山行計画もまともに台風とぶつかり中止。
登山靴のソールの張替えなど、道具の手入れも整え、万全の態勢でいたものの、実行までに至らなかった。

計画倒れが続いたフラストレーションと、下界の猛暑から解放されたいため、立山への日帰り登山をすることに。
だが、雄山だけの日帰りはもったいないと思い、天候の良い日を選んで、立山三山(浄土山、雄山、真砂岳)を縦走することにした。

日本三霊山の一つ立山。普段から窓越しに眺めている山は、いつでも行けるものの、それなりの決断を要求してくる。
日帰りするためには、朝一のケーブルに乗らねばならない。前日夜に、起きてすぐ出かけられるように準備を整え、早めに就寝。
早朝4時に起きだし、4時半に家を出た。途中コンビニで朝食と昼食を買出し、立山駅に向かう。
5時10分に到着したが、駅周辺の駐車場はかなり混雑しており、ケーブル乗り場は早朝にもかかわらず、かなりの人出があった。
6時発車の一番ケーブルに乗るつもりが5時20分のケーブルになる。それでも室堂につくのは、高原バスが順次発車してくれているので心配はない。

室堂はほぼ快晴と言っていい天候だった。気温は15度ぐらいか。日焼け止めを塗り、靴紐を締め直して7時50分にスタートする。ほぼ予定どうりだ。
一の越への登山道を途中から浄土山方面へと折れる。白や黄色の高山植物がきれいだ。青い空、緑鮮やかな山肌、澄んで爽やかな空気がとても気持ち良い。
コンクリートで整備された山道を歩くこと40分。浄土山方面への分かれ道にリュックを置いて、立山カルデラ展望台に向かう。
カルデラ展望台から薬師方面を望む 展望台にて 立山カルデラ 浄土山から雄山、大汝方面を望む

展望台からは、立山カルデラを形成した大鳶崩れのさまが一望でき、その絶壁の先に五色山荘が見える。
当初友人と計画した薬師岳への縦走路が眺望でき、さらにその先には、笠ヶ岳や槍ヶ岳など穂岳連峰が一望できる。
展望台でゆっくりしたので、浄土山についたのは9時30分。室堂から50分コースを1時間40分かけてきたことになる。軍人慰霊碑と鳥居がある。
そこから少し歩いた一の越への分岐点に、富山大学立山研究所の建屋があり、龍王岳の雄姿を間近に臨む。
一の越山荘や、雄山への大渋滞が間近に見える。これは今日は時間がかかりそう。

一の越への下りでは高山植物の写真に時間を費やしてしまった。
さあ、これから大渋滞の仲間に入るか。時は10時50分になっていた。
ルート以外を歩く子供たちや、外人がいて、危なくてしょうがない。

大汝山3,015mにて 大汝山からサル又カール方面 富士の折立を背に 富士の折立から見る真砂岳

途中で私を呼ぶ声にびっくり仰天。職場の親友である。偶然の出会いに喜び、雄山で引き返す予定の彼を雷鳥沢経由に誘う。
立山の主峰雄山山頂に着いたのが12時過ぎであり、そこで1時間近くの食事タイムを取った。
座る場所もないほど込み合っている狭いエリアの片隅で、室堂で汲んできた玉殿湧水(名水百選)で、ラーメンとコーヒを作り、今日は二人宴会となった。

立山連峰で最も高い大汝山(3,015m)、そのわきにある休憩所は、木村大作監督映画「春を背負って」で「菫小屋」という舞台になっている。
まだ映画を見ていないので、今度見てこよう。

富士の折立もすぐ目の前だ。真砂岳も間近に見えているのだが、2時間ほど計画行程から遅れ、帰りのバスが不安になったことから、最後の真砂岳登頂をあきらめて雷鳥沢に下ることにした。

下りは浮石も多く、2度ほど滑ってストックを曲げてしまった。雷鳥沢に下り切ったのが15時10分である。
雷鳥沢のテント場は満員であり、縦走中もカラフルなテントが雷鳥沢に花が咲いているようできれいであった。

チングルマなどのお花畑で一服 雷鳥沢にて みくりが池にて

付近のロッジも家族連れで賑わっているようだ。 雷鳥沢から室堂への登りは辛かったが、16時15分には室堂に戻ることができた。
なんとか予定していた時間のバスに間に合い、美女平でケーブル時間待ちの後、立山駅に降り立ったのが18時過ぎで、19時には自宅に戻ることができた。
山歩きは、天候が一番。おかげで久々の山歩きがとても楽しかった。

イワギキョウ チングルマとコイワカガミ イワツメクサ