黒部ルート見学会('13.10.7)

関西電力主催の黒部ルート見学会に参加した。アルペンルートの黒四ダムは何回か訪れているが、黒四ダムから黒部川第四発電所、欅平間の約18kmは、電源開発の資機材を運ぶ輸送設備ということで一般には開放されていない。

集合場所は、黒部ダム駅に10時30分であり、家を6時には出たが、立山駅周辺の駐車場は、登山客や紅葉を楽しむ観光客などの車で満杯状況であった。
早朝から集まっている乗客で、予定していたケーブルカーに乗ることはできなかったが、集合場所には予定どうり到着できた。
途中の高原バスの車内からはすばらしい紅葉を楽しむことができたし、立山トンネルを抜けた大観峰から立山ロープウェイ黒部平周辺は、まさに錦秋の秋といった最高の景色であった。

大観峰駅遠景 大観峰駅遠景 黒部平駅にて

雄山山頂 さて、初体験の見学ルートは、扇沢に向かう関電トンネルの中に、目立たない扉1枚で繋がっていた。扉を抜けるとガードマンによる厳しい手荷物検査と金属探知機による身体検査が待っており、ヘルメットをかぶって専用バスに乗り込む。
途中、タル沢横坑から屋外に出て、剣岳を普段観ることのない裏から眺める。作廊谷からはインクラインで黒部川第四発電所に至る。ケーブルカーは鋼索鉄道で旅客を運搬するが、インクラインは軌道装置で作業運搬装置だそうだ。第四発電所は国立公園内であり、雪崩も多いことから全て地下式になっている。
地下にこんなにもすごい施設が建設されていることに驚くばかり。会議室で昼食を摂り、中島みゆきが紅白で「地上の星」を歌った後寝泊りしたという応接室なども見学。

黒四ダムと立山 剣岳と三の窓雪渓

上部専用鉄道と竪坑エレベーターは昭和14年建設のものであり、仙人ダムと水路トンネルを建設するために作られた。トンネル内には40℃余の高熱隋道もあり、トロッコがぎりぎり通るだけの内径しかない。途中、仙人ダムを鉄橋の上から見学したが、鉄橋は冬場には鉄の覆いでふさがれて完全なトンネルになるそうだ。標高差200mの竪穴エレベーターはトロッコがそのまま載せれるように軌道がついている。

インクライン表示板 奥行き100m以上の黒部第四発電所 上部専用鉄道

エレベーターを降り、工事用トロッコを500メートルも行くとそこはもう欅平の駅の構内で、観光客がたくさん散策していた。ここで約4時間の見学会が終了である。

竪坑エレベーター 猿飛峡のフクロウ(木株) 欅平にて

猿飛峡まで散策するなど2時間近く欅平で過ごし、トロッコ電車で宇奈月駅へ。マイカーを残しているので寺田経由で立山駅に戻ったのが20時過ぎであった。自宅に帰ったのは21時過ぎ、約15時間の旅でした。