船でしか行けない秘境の温泉宿、大牧温泉に行ってきた。旅館の番頭になって2ヶ月、土日に休めない分、平日の旅行が可能になった。 大牧温泉は、テレビのサスペンスドラマなどでおなじみの秘境の旅館だ。 古くからあった温泉だが、小牧ダムの建設により、河原にあった露天の源泉が水没することになり、湖水より高台に旅館を移転建設したことで、一般客は船でしか旅館に行くことがっできなくなった。 不便極まりないのだが、かえってこのことが、この温泉を魅力あるものにしている。 1日4便しかない庄川遊覧船で片道30分、新緑の静かな湖面をのんびり上流に昇って行く。 
山も水も、緑に包まれた山峡から、突然白壁の旅館が現れる。美しい。ただただそう思う。四季折々の景色の中で、この白壁が映えるのだろう。 源泉をそのまま使っているようで、温泉の温度は結構熱い。 平日で客も少なく、露天風呂も内風呂はほとんど独り占めだった。 宿以外に行くところもなく、時間をもてあます。新緑をあきもせず眺めているしかない。マイナスイオンはたっぷりだ。 
宿の中には俳優たちの色紙が一杯で、多くのドラマ撮影に使われたことがわかる。人気があるだけに宿代はサービスの割りに高めだし、飲み物代も高額、船賃も往復2,800円は高い。 帰りの第1便は9時過ぎで早すぎるし、第2便の11時台はゆったりしすぎだ。 しかしなかなか行けない宿だけに、奥さんの受けは良かった。それで良しとしよう。 
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