ねはん団子

曹洞宗のこの村では、お釈迦様の亡くなられた2月15日、または3月10日に、威徳をしのんで団子を作っていた。
粳米と餅米を8対2程度の割合で混ぜた米粉に少しずつ湯を注ぎ、耳たぶほどの硬さの団子を4ブロックを作る。
これにそれぞれ、赤 青 黄の3色の食紅を混ぜて、無地の白と合わせて四つのブロックを作り、それぞれを小指の頭ほどに小さくちぎって掌でこねて丸める。

一人で4色の団子を丸めるとなると大変だが、昔は家族が多くいたから、おばあさんが赤、おかあさんが青、姉が黄、妹が白といった具合に仕事を分担していた。

やがて4色に混じり合ったカラフルな団子が仕上がると、蒸し器に10〜20分蒸して出来上がりとなる。

蒸した団子は艶が出て赤 青 黄 白の4色が一段と鮮やかに映えて美味しくなる。

たいていは、おもちと同様に保存食として子供達のおやつ代わりになっていた。

蒸して良し焼いて良し油であげて良し、硬いまま噛んで良しである。


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