七癖

人は誰にでも、(癖)というものがあるようだ。話をする時に、つい、ポケットに手を突っ込む人。階段の上り下りに、つい、数を数える人。嘘をつく時に左の眉が上がる人!…

私にもあった。今まで気付かなかったのだが、どうやら、椅子などに腰掛けると直ぐに腕組みをしてしまう。 そうそう、お相撲さんが取り組みの(控え)で待つ時の例のポーズである。

彼らは目を閉じてじっと瞑想にふけっているようだが、私の場合は、別に精神統一をしている訳でもないし、考え事をしている訳でもない。かと言って、偉ぶっている訳でもないんだ。 ただ、ぼーっとしているに過ぎない!

先日、腕組みをしている自分に、はたと気付き、腕組みを解いてみたが、どうにも手のやり場がない。 間が保てないというか、手の置き場がなくて指をモチャモチャさせていた。

結局、両手は落ち着くべきところに落ち着いたのだった。

私にとっての(腕組み)は、どうやら最もリラックスできる癒しのポーズのようである。


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