芋掘り

11月4日、平に初雪が降ったとの知らせが届いた。 根雪になる事もないだろうが、例年に比べてもかなり早い初雪だ。
村では、冬の前に「芋掘り」に山に入る人も多い。 イモとは山芋のことであり、自然薯「ジネンジョ」とも言うようだ。

今年77歳になる父も、先日芋掘りに行って来たとの事だった。

山芋は日当たりの良い山の南斜面で見つかるようだが、父は、村から更に奥まった「ジャワミ」という所まで足を伸ばしたようだ。

この時期になると、黄金色の芋のツルが木や笹に絡まって比較的見つけやすいのだという。

そうは言っても、山歩きに慣れていない者にとっては見つけるのはそれ程簡単ではないらしい。

コツは、ツルが右巻きになっているものを探すこととか。 ツルを右手でつかむと、人差し指の方向に向かって捩れるので分かるようだ。

芋を掘り出すのが、また難しい。山の斜面にあるものは、上部を崩しながら掘れば簡単に掘り出せるらしいが、平地では周囲から用心深く掘る必要がある。

あな掘りには、鍬や専用の「ツイサシ?」とか言うものを使うのだが、芋は長い物になると1メートルにもなり、少し無理をすると直ぐに折れてしまうからだ。

村のジネンジョは、とても粘りが強くて風味がある。僕はこれをアツアツ御飯にかける(とろろ飯)が大好きだった。

山芋は滋養強壮に優れ、消化の良い食物です。これから長い冬を迎える村人には、保存食の一つとして珍重されているのでしょう。

ふるさとの言葉: とおちゃん ことっしゃ もう いもほり いってきたがけ?

おぉ きんの いってきたわいえ さいけど いまじゃ たんぼあらかしとっさかい みっちゃ あいとらんで どこもここもないが 山どもぁ あるかれんがに なっとるがいや。


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