〜外科医の写真〜

 


 1994年3月、イギリスの「サンデーテレグラフ」紙に、驚きの記事が掲載された。同紙によると、世界的に有名なネッシーの写真がまったくのインチキ写真であるという。問題の写真は、ロンドンの婦人外科医R・K・ウィルソンによって撮影されたもので、研究者の間では「外科医の写真」として知られる。湖面から突き出た恐竜のような長い首と比較的小さい頭部、そして胴体の一部が写っており、まさにプレシオサウルスを連想させる。
 
 簡単な経緯を説明しよう。1934年4月、ロバート・ケネス・ウィルソンは友人一人を伴って車で北へ向かっていた。二人はインヴァーネスの猟場で鳥の写真を撮るつもりだった。早朝の7時頃、インヴァーモリストンの北約3キロの小さな岬に車をとめた。そのうちに水面の一部が騒乱状態になり、例の怪物が姿を現わした。彼らは無我夢中でシャッターを切り、ネッシーの撮影に成功した――とされる。

外科医の写真

 1993年11月、ウィルソンの関係者であったクリスチャン・スパーリングが、90歳でなくなる直前、それがトリック写真であるあることを告白した!!彼によると、写っているネッシーの正体はオモチャを改造した模型であり、それを湖に浮かべて撮影したという。そもそも写真を撮ったのが4月1日だと言うことで、単なるジョークだということを彼らは暗示していたのだが、世界的な大騒ぎとなったため、言うに言えなくなってしまったらしい。
 
 この時、イギリスの「サンデーテレグラフ」紙をはじめ世界中のメディアが、ネッシーは実在しなかったと報道した。まさに鬼の首を取ったかのような騒ぎようで、ヒステリックでさえあった。しかし、「外科医の写真」が偽物であることは以前からわかっていたことなのだ。研究者の一人スチュアート・キャンベルは「デイリーメール」紙の写真保管庫からオリジナル写真を発見。分析の結果、写真のネッシーが数十センチという非常に小さな物体であることを明らかにした。
 
 つまり、研究者の間では「外科医の写真」が偽物であることなどとっくの昔にわかっていたことなのだ。ネッシー写真や16フィルムの中には、確かに偽物も多くあるだろう。しかし、たった1枚の写真でネッシーの存在そのものを否定するなどまったくのナンセンスだ。そんなことを言っていたら、UFOや幽霊なども絶対存在不可である。このとき、世界中のマスコミが、ネッシーなど存在しないという歩調で一致していた。
 
 これには裏がある。ネッシーの存在が世間に知られてしまっては困る連中がいるのだ。彼らが全マスコミを操作したと言っているのではない。そんなことは事実上不可能だ。ただし、少数の有力新聞を操作すれば、他のマスコミもそれに従う。なぜ、彼らはネッシーを恐れるのか?それだけの危険性がネッシーには内在しているからだ。その事実が明らかになったとき、アカデミズムが作り上げたあらゆる体系が崩れ去るのである。